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―奇襲と柔軟性―

2016/02/16, 17:00 - BY RIOT GAMES

―奇襲と柔軟性―

LJL Spring Split前半戦最後の試合であるUSG vs RPGは、全勝で首位を走るDFMへの挑戦権をかけた対戦カードとなった。 両チームともスターターはこれまで通りのベストメンバー。堅実な試合運びに定評があるRPGに対してUSGが何を仕掛けるのかに注目が集まったが、USGの奇襲に対しRPGが意外な柔軟性を見せる興味深い試合となった。

 

第1戦、USGにニダリーをバンされたTussleが、LJLで今季初となるウディアをピック。ジャングル内での1対1では無類の強さを誇る厄介な存在だが、USGはこれに対して練り上げられたセットプレーのような動きで先手を打つ。 まずTOPにHaretti(カリスタ)とEnty(モルガナ)が姿を見せてスワップを装う。そこから一度リコールし、BOTで待っていたapaMEN(ナー)と合流して相手ジャングルに侵入。モルガナのダークバインドから一気にウディアをキルすることに成功した。序盤に存在感を発揮する必要があるウディアを逆にへこませ、一気に試合の流れを掴む。

Tussleを抑えこむことに成功したUSGは、次の標的としてRPGのもう一人のエースMeron(ルシアン)に対して徹底マークの構え。ウディアの脅威から解放されたisurugi(グレイヴズ)が積極的にジャングルを制圧し、度々レーンからMeronとDara(アリスター)をはじき出す。それに対してMeronもギリギリのリスク管理と個人技でCSと経験値を離されない粘りを見せるが、14分にUSGはTOPとMIDのダブルテレポートを使ってBOTに急襲。徹底的にキャリーの成長を阻害する作戦で、MeronとDaraをキルすることに成功した。

劣勢に立たされたRPGも、自陣ジャングルへ散開していたEntyとisurugiを捕まえたり、ゴールド差をつけられた状態での集団戦をチームワークと個人技で制するなど抵抗を見せたが、31分、ついにその均衡が崩れる。 バロンを開始したUSGに満を持して襲い掛かるRPG。完全にUSGの勇み足かと思われたが、今度はUSGが技術を見せる。5人全員がヘルスギリギリまで削られながらも、飛び込んでくるRPGを捌き切って一方的に3キルに成功。リコールを挟んでバロンも確保し、一気に敵陣へ侵入。RPGも一度は突出したapaMENを捕まえて押し返す意地を見せたが、36分ついに力尽きてgg。

試合中、意外な存在感を見せていたのがCLOCKDAYが購入した「統率の旗」。指定したミニオンが魔法ダメージ無効状態になる効果が、TOPリサンドラ、MIDヴィクターという魔法ダメージに偏ったRPGをじわじわと苦しめた。戦闘能力的にはコストパフォーマンスの低いアイテムなだけに購入者は少ないが、ここでもUSGの柔軟な発想力が垣間見えた。

 

第2戦、USGが今度はバン&ピックで奇策に出る。TOPにクイン、MIDにラックス、ADCにフォーチュンというなんとも珍しい構成。対してRPGはMIDにコーキー、ADCにエズリアル、JUNGLEにグレイヴズというポーク&シージに特化した構成で応じた。 試合はクイン、フォーチュンというレーン戦に強みのあるUSGとの真っ向勝負を避けるため、RPGがスワップを仕掛ける展開。ポーク構成に続いてRPGとしては珍しい戦術をチョイスした形だが、これが功を奏する。

USGがBOTを、RPGがTOPタワーを破壊したところからMeron(エズリアル)が自陣深い位置でゆっくりとファームを開始。USGは1戦目に続きMeronへの圧力を重視し、9分にはapaMEN(クイン)とCLOCKDAY(ラックス)でキルを取ることに成功するが、それでもゲームプランを崩すことなくMeronにゴールドを集めていく。 そしてアイスボーンガントレットとムラマナを完成させたMeronがMIDに集結し、CLOCKDAYが守り続けたMIDのファーストタワーを22分に破壊したところから試合はRPGに大きく傾いていく。

25分にドラゴンを確保すると、27分にTOPを押し込んだRPGが敵陣ジャングルに侵入。Tussle(グレイヴズ)がつかまってキルされ4対5で始まった集団戦だったが、Dara(タム・ケンチ)の救出、Meronの正確なフォーカスの切り替え、そして2つアイテムを完成させていたRoki(コーキー)の超火力クアドラキルにより大逆転でエース。

33分にはMeron抜きの4対5で再び集団戦が起こってしまうが、CLOCKDAYの位置取りミスを見逃さなかったTussleの反転からRokiが再びクアドラキル。大きな差をつけたRPGが37分にバロン確保から一気にUSGをつかまえてエースからネクサスを破壊、1-1のタイに追いついた。

 

第3戦も、USGはバン&ピックでセオリーに捉われない作戦を見せる。TOPライズ、MIDルル、ADCエズリアルという序盤が弱いチャンピオンを並べて「長引けばこちらのもの」という構成を選択。しかしそれを見て取ったRPGは、リサンドラ、アーリ、ルシアンを確保して早々に仕留める気満々。序盤は堅実に、そして後半の集団戦で勝負をかけるイメージが強いRPGだが、2戦目に続き柔軟に相手の弱点をつく戦術変更を見せた。

全レーンで圧力をかけるRPGに対し、isurusi(レク=サイ)が侵入してきたTussle(グレイヴズ)をつかまえたり、CLOCKDAYが個人技でギャンクを受けながらもRoki(アーリ)を倒しきって1キル交換に持ち込むなどUSGが食らいつく形で試合は進行。一時は試合を長引かせることに成功するかに見えたが、タワーダイブが可能になりはじめた20分過ぎから、やはり構成の差をもろに受ける形になり、チームの意思統一も難しく一気に総崩れに。

そしてこうなると理詰めのRPGは強い。20分時点で3000に満たなかったゴールドの優位を、24分にバロンを確保した時点で7000以上、26分の集団戦を制した時点で12000に広げ、勝負あり。USGの構成が強みを発揮するはるか手前、30分でネクサスを割り切った。

 

黒星からの2連勝で結果的にはRPGが地力を見せ逆転勝利を収めた形となったが、USGの「仕掛ける意志」は存分に見られた試合だった。狙いを定め、それを実行する。その試行錯誤の繰り返しこそが、チームとプレイヤーを成長させるはずだ。 そして得意の集団戦を使わずとも問題なく試合をクローズする戦術的豊かさを見せたRPGもまた成長していることを見せてくれた。これでRPGは4勝1敗、自力での同率首位に並ぶ可能性を残す大きな1勝となった!