ONにすることにより試合結果を表示することができます。

2018年世界王者、決定

2018/11/06, 18:30 - BY RIOT GAMES

WORLDS

2018年世界王者、決定

Invictusの意味は「不屈」。Invictus Gaming(中国代表)はついに今年その名を結果で示し、LPLにサモナーズカップを持ち帰ることとなりました。

LPLは圧倒的世界一の規模を誇りながら、失意と落胆の歴史を歩んできたリーグです。2013年と2014年のWorldsではFinal連続出場を果たしたものの優勝を逃し、それ以降も超強豪チームが敗退を続けてきました。彼らにとってWorldsとは特等席で観戦する大会となっていたのです。特にIG(ちなみに彼らはLPL自体よりも長い歴史を持つチームです)にとっては、Worlds優勝は夢以外の何物でもありませんでした。

今年のIGはレギュラーシーズンこそ圧倒的な成績を残したものの、LPL Spring/Summer Splitの両プレイオフでは惜敗。ニュースはミッドレーナーRookieが涙を流す写真で溢れ、TheShyは怪我に悩まされ、若きADC JackeyLoveは大一番で実力を発揮できずにいました。こういった経緯から、Worlds開幕前の下馬評ではLPL最有力候補RNGの影に隠れた存在だったIG。しかしRNGがまさかのQuarterfinal(準々決勝)敗退で姿を消すと、中国の注目はFinal進出を決めたIGへと移りました。

試合前はFnatic(ヨーロッパ代表)が強気な発言で注目を集めていましたが、Finalの大舞台で期待に応えてみせたのはIGのほうでした。2人のソロレーナーTheShyとRookieの強さを活かしてこの一年を戦い抜いてきたIGは、最終決戦でもその実力をいかんなく発揮します。

ゲーム1は物理ダメージ重視チームvsタンクチームの典型的な試合となりました。Capsがダメージ交換で前に出るたびにガンクが来るのではと思うほど重点的にCapsを狙い、序盤の流れを掴んでいくIG。こうして試合時間15分を待たずにミッドのタワー2本を破壊したIGは、ミッドの視界を押さえた上で巧みなローテーションを決め、次から次へとオブジェクトを破壊して試合をスノーボールしていきます。その後はバロンバフを獲得し、そのままネクサスを破壊しました。

続くゲーム2ではFnaticがアジールとエズリアルをピック、終盤まで持ちこたえて勝ち切る策を取ります。FnaticミッドのCapsは中盤戦で良いプレイを見せたものの、このゲームのIGはトップレーンに注力。ゲーム1でPlayer of the Gameを獲得したNingとTheShyのコンビがBwipoを徹底マークし、ボディスラムに次ぐボディスラムでFnaticトップを完全に沈黙させます。そしてBwipoを今大会で見たことがないレベルまで劣勢に追い込むと、TheShyのイレリアは完全な無双状態へ。

Fnaticは決死の覚悟でバロンを獲得するも、直後に全メンバーがデッド。JackeyLoveとBaolanもチームが確保した有利を活かして強烈なマッププレッシャーを放ち続け、Rookieはいつもの安定感を発揮。チーム全員が優れたプレイを見せるIGがFnaticを本拠地内に追い詰めていき、そのままネクサスを破壊してゲーム2も勝利します。

続くゲーム3、絶体絶命のFnaticはBwipoに代わりLoLプロ史上(あるいはリーグ・オブ・レジェンドプレイヤー全体でも)屈指のベテランsOAZを投入、シリーズの流れを取り戻しにいきます。レベル1でCapsにキルを取らせることに成功し策はうまく機能するかに見えましたが、勢いはここまででした。Fnaticは毎回戦闘を勝ち切れず、たとえFnaticがキルを取ってもIGは別の場所でオブジェクトを破壊し返していきます。

これが最も顕著だったのは視界ゼロの中Fnaticがバロンスティールを決めたシーンでした。Fnaticは直後の集団戦でも勝利しますが、IGは試合のペースとマップの制圧権を握ったまま放しません。世界王者を見据えてステージに立ったFNCでしたが、蓋を開けてみればIGが全方位で圧倒的な強さを見せつける結果となりました。IGはレーンで圧倒し、オブジェクトを破壊し続け、相手チャンピオンを切り伏せ続け、最終的にネクサスを破壊します。

彼らがどれほどこのタイトルを渇望していたか?それは優勝確定直後のIGの様子を見れば伝わるはずです。特にRookieの喜びようは激しく、チームメイトに駆け寄って片っ端から抱きついていく様子は、誰に飛びつこうか迷っている犬のようでした。そしてひとしきり喜んで落ち着くと、すべてを振り返り涙を流しました。彼が大きなタイトルを獲得したのは実に4年ぶり。世界王者になるまで、彼の胸の内には「再び勝利を味わう日は来るのだろうか?」と悩む心があったはずです。Worlds優勝は彼にとって過去最高の経験となったことでしょう。

今年はLPLがあらゆる国際大会を席巻した年でした。出場した大会すべてで優勝した彼らは、新たな時代を築いたのかもしれません。今や他の地域は中国を、LPLを、倒すべき王者として見据えています。膨大な数の才能あふれるプレイヤーを揃え、日毎に充実していくインフラを備え、今回新たに確固たる自信まで積み上げた彼らは世界にとって高くそびえる壁となることでしょう。その壁の頂点に座するのがIGだったのは少し予想外だったかもしれません。しかし彼らにその資格があることは、もはや疑う余地もありません。

4年前、韓国・釜山のビーチでRooklieは初めてのトロフィーを手にしました。当時の彼には世界一のプレイヤーになるビジョンが見えていたはずです。しかし、実現するまでに4年もの歳月がかかることは想定外だったかもしれません。そしてまさか自分がLPLを世界王者にするとも想像していなかったことでしょう。 

 



By Kien Lam / November 3, 2018


MEAN MISTER KIEN

KIEN LAM
@MEANMISTERKIEN

Kien LamはLoLesportsのコンテンツプロデューサーです。
彼のすばらしい(ひどい?)ジョークと解説は上記のTwitterで楽しめます。