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Fanxy & Gangoが語る日本、チーム、そしてお互いのこと

2018/03/14, 17:00 - BY RIOT GAMES

LJL

Fanxy & Gangoが語る日本、チーム、そしてお互いのこと

韓国から中国を経て日本へやってきた二人の若きプレイヤー

 今や日本のLoLプロシーンにおいて、韓国人選手の存在は欠かせないものとなっている。しかし、どうしても選手の入れ替わりが激しいのが現状だ。実際、今シーズン開幕時点で新たに『LJL』に参戦した日本人選手は、2部リーグからの昇格を含めても0名であるのに対し、韓国人選手は計6名。だが、どの選手も各自の技量を存分に発揮し、すでにチームの中心的存在になっているケースも少なくない。Rascal Jester(以下RJ)のMIDレーナーFanxyも、今年日本へやってきた韓国人選手の一人だ。

Fanxy「僕は3年前からずっと、韓国の2部リーグで活動してきました。そして去年、中国の3部リーグで半年間プレイしたんですが、中国の国家政策“禁韓令”により帰国を余儀なくされました。それでも僕はプロゲーマーを続けたかったので、知り合いが紹介してくれた日本のRJに入ったんです」

 少し緊張しているのか、あまり表情を変えずに淡々とした口調でそう語った。そしてもう一人、同時にインタビューに応じてくれたのがUnsold Stuff Gaming(以下USG)でADCを担当している韓国人選手Gangoだ。

Gango「僕は2013年に韓国のSamsung Galaxy Whiteで1年間サブメンバーとして活動し、翌年に中国の2部チームに入りました。チームは1部昇格を果たしたものの、すぐに降格してしまって……。結局そのまま帰国してストリーマーとして活動していたんですが、諸事情あってUSGのテストを受けられなくなってしまった友人の代わりに僕がテストを受けて合格しました」

 日本のアニメが大好きで旅行で秋葉原を何度も訪れたことがあると、楽しそうに語ってくれたGango。それに対し、Fanxyは今回が初めての来日だそうだ。

Fanxy「日本は韓国と似ていて暮らしやすいですね。食事も合うし、日本人は良い人ばかりだし。ひとつ不便があるとしたら、小銭の使い方が難しいことですかね。韓国は10ウォンが一番細かいお金なんですけど、日本って5円とか1円玉まであるじゃないですか。小銭を持ち歩くのも嫌なので使いやすい紙幣ばかり使っていたら、小銭がどんどん貯まってしまいました(苦笑)」

Gango「USGはゲーミングハウスがとても広くて一人一部屋なのはすごく暮らしやすいんですけど、外には何もないんです(笑)。みんなでコンビニに行く以外、外出することはほとんどないですね。でもこの前試合で負けてから、練習に集中するためにコンビニにも行かないことになりました(笑)。買い物をしなくなって金銭的には良いんですけど、みんなでワイワイ話しながら出かけることがなくなって少し寂しいです」

 コンビニにも行けないというのはかなり厳しいような気もするが、USGというチームの雰囲気がそういう感じなのかもしれない。実際チームメイトのEntyがSNSで「負けたら坊主」と宣言し、Round6でその姿を披露したのも記憶に新しい。

Fanxy「うちのチームもなにかやったほうがいいですね。そういうのがかかっていたほうが一生懸命やれる気がします」

Gango「ですよね!僕、V3 Esports(以下V3)に負けたときにみんなで坊主にしようって言ったんですけど、Tussleには頭の形が悪いから無理って言われて、GariaruさんとapaMENさんには嫌がられて(笑)。僕も直前まで坊主にしようとしていたんですけど、Entyが先に坊主にした姿を見てこれは“軍隊カット”だ、と気づいてやめたんです。Entyも許してくれました」


 

気になるチームメイトとの関係は?

 チームメイトの話がいろいろと出てきたが、チームに合流して間もない彼らがどのぐらいメンバーたちと打ち解けられているのか、気になるところである。

Fanxy「コーチもチームメイトもみんな仲良くなりましたけど、僕と一番仲が良いのはYukiかな。表情豊かで面白いです。WyverNは少し子供っぽいところがあってよくふざけたりするんですけど、そういうのもYukiはちゃんと受け止めてあげていて、すごく性格が良いなと思いました。うちは負けるとみんなが凹んじゃうほうなんですけど、比較的Yukiがムードメーカー的存在になっている気がします」

Gango「うちも本当にすごく仲が良いです。試合で負けても誰ひとりとして人のせいにしないし、次は絶対に勝とうって思えるチームです。僕はADCなのでSupportのEntyとデュオをよくやっていますね。Entyとは韓国語で話すことが多く、日本語を教えてもらったりもしています」

Fanxy「僕の場合、日本語は本当にちょっとずつですね。生活に必要な言葉は少しずつ覚えてきているんですが、ゲーム中は英語を使うことのほうが多いので、日本語のゲーム用語はまだほとんど判らないんです。これからもっと勉強していきたいところですね」

Gango「“やばい”とか」

Fanxy「あー! “やばい”は僕も判ります! ゲーム中は一番使いやすい言葉かもしれないですね」

Gango「とりあえず“やばい”って言えば各自ちゃんと逃げてくれるから、便利ですよね(笑)」
 

 

Fanxyが見たGango、そしてGangoが見たFanxy

 今回たまたまスケジュールの都合上FanxyとGangoが同時にインタビューに応じてくれることになったわけだが、意外と話が盛り上がってきた。ひょっとしてお互いに面識があったのか聞いてみたところ、初対面だという。しかしFanxyは以前、Gangoの配信をよく見ていたそうだ。それを聞いたGangoは、喜びを隠し切れない様子。よほど嬉しかったのか、自ら「Fanxyさん、何歳ですか」と話しかけ始めた。

Fanxy「97年生まれの20歳です」

Gango「え?僕と同い年ですね! うちのチームでは僕とEntyが一番年下なんですよ。TOPレーナーのapaMENさんとかは、けっこう年が離れていて……」

Fanxy「そうなんですか?うちもTOPレーナーのalleycatさんが一番年上なんですよ」

Gango「えー! めちゃくちゃ童顔じゃないですか」

Fanxy「そうなんですよ~。すごく若く見えるから、僕も最初びっくりしたんです!」

 二人が仲良くなっていく様子が微笑ましかったが、そのままどんどん話が脱線してしまいそうだったので、一旦会話を遮ってお互いの印象について聞いてみた。

Gango「RJはWyverNさんが怖いチームではあるんですよ。とくにうちのMIDレーナーのGariaruさんが本当に怖がっていて、WyverNさんがいると前に出られないっていう(笑)。そういう形で周りが状況をつくると、Fanxyさんって本当に良くダメージを出しますよね」

Fanxy「そうかもしれないですね。Gangoさんは完全なキャリー型だと思います。僕は以前から配信を見ていたのでわかっていましたけど、やっぱり『LJL』の試合を見ていても感じますよね。本当に上手い選手ですよ」

 終始Gangoを褒めまくる配信視聴者のFanxy。そのたびに、こぼれる笑みを必死で隠そうとするGango。二人の間にちょっと面白い構図が見え隠れしはじめたところで、ほかに上手いなと思う選手や警戒している選手はいるか尋ねてみると、Fanxyが切実な思いをぶつけてきた。

Fanxy「GangoさんはPlayer of the Match何度かとっていますけど、僕もとりたいんですよ! 最初は結構いい線いけるんじゃないかって思っていましたが、実際に『LJL』でプレイしてみたらみんな上手くて……。WyverNを怖がっているというGariaruさんも、僕は上手いなって思うので警戒していますよ」

Gango「Player of the Match、意外に難しいですよね。僕は警戒っていうわけでもないですけど、V3のBOTはなんか相性が合わないというか、レーン戦がやりづらいんですよね。この前もそれで負けたんじゃないかなと思うので、克服しなければならない僕の課題だと思っています」


 

今シーズンの『LJL』の目玉、ファンとの交流

 話題がそれぞれの抱える悩みのような話にまで及んだところで、少し視点を変えて、ファンについての話を聞いてみた。『LJL』では今シーズンからすべての試合がオフラインで実施されるようになり、ファンとの交流も可能になっている。

Gango「ファンミーティングで話しかけてもらえて、すごく嬉しかったです! 韓国語や英語で話しかけてくれる方もいますけど、やっぱり日本語で話しかけてくる方が多くて、この前も“写真”という単語がわからなかったんです。知らない単語が出ると難しいなって思いました」

Fanxy「僕も日本語はほとんどわからないので、簡単な英語でお願いしたいですね。でも正直、僕のファンが本当にいるのかどうかって良くわからないんです。もしいるなら、ファンミーティングのときに話しかけてくれたら嬉しいですね」

 この「自分のファンが本当にいるのかどうかわからない」というフレーズ、昨年まで韓国人選手の口から何度も発せられたコメントだ。今シーズンからすべてオフラインで試合が行われているにも関わらずこの発言が飛び出すとは意外だった。ファンミーティングでは、選手全員と交流するファンが多いからだろうか。そこで逆に、SNSを利用してみてはどうかと勧めてみた。

Gango「僕は試合前に『今日試合あるよ』とか、終わってから『応援ありがとう』とか、そのぐらいですけどSNSに投稿していますよ。そこにもらったリプライも全部見ています」

Fanxy「なるほど、そういえばチームメイトたちもそういうのよくやっていますね。でも僕、携帯でSNSに投稿する方法がわからなくて……(笑)。あとでチームメイトたちに教えてもらって、これから投稿するようにします!」

 

 最後に、ファンに向けてメッセージをもらうことができたので、紹介してインタビューを締めくくりたいと思う。

Fanxy「今回8.4パッチになって、ビクターとかオリアナとか競技シーンで使えるMIDのチャンピオンがすごく増えたんですよね。前の8.3パッチではそういうピックはできなかったんですけど、僕がもともと得意なチャンピオンが使えるチャンスが増えそうなので、自信を持ってプレイできそうです。僕のアグレッシブなプレイをぜひ見てほしいです」

Gango「僕もアグレッシブなプレイスタイルで、ドレイヴンとかジンクスとか大好きなんですけど、新しいパッチではコーチが許してくれたらカイ=サを使いたいですね。自信のあるチャンピオンで良いプレイをして、みんなの記憶に残る選手になりたいです」

 色々な面で、今後が楽しみな両選手である。
 

ライター:スイニャン