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ファイナルでYutoriMoyasiが「返したいもの」とRamuneが「奪いたいもの」

2018/04/12, 17:00 - BY RIOT GAMES

LJL

ファイナルでYutoriMoyasiが「返したいもの」とRamuneが「奪いたいもの」

セミファイナルの相手はGango率いるUnsold Stuff Gaming

 今回は、久しぶりに勝利者インタビューを実施することにした。セミファイナルで勝利したPENTAGRAM(以下PGM)から、2名の選手の話を聞いてきたので早速紹介していきたい。

 まずはRound10が終了して1週間、どのような準備をしてきたのか尋ねてみた。対戦相手となったUnsold Stuff Gaming(以下USG)の研究を相当したのかと思いきや、「相手の分析よりも自分たちの中盤以降の動きを練習していた」と語ったのはMIDレーナーのRamuneである。「僕のローテーションの判断が遅いので……」と苦笑いするRamuneの言葉に、ADCのYutoriMoyasiが付け加える。

YutoriMoyasi「これまでチームに課題があったので、まずはチームが良くなるようにというところからでした。RamuneがPlayer of the Matchのインタビューでも言っていましたが、Jungler-MID間のコミュニケーションにちょっと問題があったんです。ふたりの連携が中盤以降カギになってくるので、OnceとRamuneがしっかりコミュニケーションを取れるように意識して頑張っていました。そしてそれができるようになったから、USGにも勝てたのかなって思います」

Ramune「僕の言いたいことを全部喋ってくれました(笑)。あとは34コーチとhAFuコーチが僕のために第三者からの目線でコミットしてくれたので、まだミスはあるんですけどだいぶ良くなったかなって思います」

 YutoriMoyasiの話を聞きながら、そして自ら語っているあいだも笑みを隠し切れない様子のRamune。自分のことをよくわかってくれているYutoriMoyasiの代弁が嬉しく、34コーチとhAFuコーチの優しさがありがたかったのだそうだ。

YutoriMoyasi「USGに関してはADCのGango選手が中心のチームなのでもちろん彼を警戒していましたし、バンピックにおいても、何をやらせたらまずいとか話し合ったんですけど、ファイナルもあるのでそれだけにとらわれずに自分たちができることをやろう……みたいな感じでしたね。あとはJunglerのTussle選手が以前同じチームだったので、彼ならこう考えるだろうっていう読みが勝ちにつながったっていうのはあるかなと思います。もちろん、Tussle選手も僕らふたりのことをよく知っていますけどね」
 

 

見事な逆転勝利でファイナルへの切符を手にしたPGM

 そうして1週間の準備期間を経て迎えた4月7日のセミファイナル。PGMはメンバーが一丸となって勝利をつかんだ雰囲気ではあったものの、YutoriMoyasiのカイ=サでのパフォーマンスは華やかで印象的だった。

YutoriMoyasi「カイ=サは新しいチャンピオンだし、印象に残るとは思うんです。でもチームとしては、Pazがキャリーしたと思っています。とは言っても、最初から絶対にPazにキャリーしてもらおうと考えていたわけではありません。Pazが“やってやろう”っていう感じだったのかはわからないですけど、とにかく負けた試合も含めPazが柱になっていて安心感はありましたね」

 確かにPazのプレイは終始安定していた。とくにファイナル進出に王手をかけた4戦目で圧倒的不利な状況をひっくり返すことができたのも、Pazのプレーがきっかけとなったと言えるだろう。そしてやり返したという意味では、Ramuneの2戦目から3戦目の流れもそれに当たるのではないだろうか。

Ramune「2戦目は、僕の考えていたGariaru選手のチャンピオンプールではヴェル=コズを先出ししても大丈夫だと思ったんですけど、エコーが出てきて悔しかったです。上手く対応できなかったのも悔しかったですね。でも3戦目はタリヤがピックできて、しかも対面がマルザハールだったので、主導権はとれると確信しました。ただ、レーン戦には勝てたんですけどファーストタワーを意識しすぎるあまりMIDタワーを削り続けてしまい、結局BOTへのプレッシャーのほうが良いってなったのであまり良くなかったですね」

YutoriMoyasi「だからMIDタワーを叩いていたのか」

Ramune「はい……でも、思えば去年は僕がMIDタワーを叩くなんてなかったですよね」

YutoriMoyasi「いつもタワー下にいた感じ……あくまでも印象ね(笑)」

Ramune「去年は“とりあえず耐えよう”でしたから。BOTがキャリーしてくれるんで、みたいな(笑)」


 

波乱の幕開けからファイナル進出まで……今シーズンを振り返って

 昨年の話が出たが、実は昨年からの既存メンバーはYutoriMoyasiとRamuneのみ。Pazが古巣に戻る形で合流し、新たに2名の韓国人選手が加入。チームの名称もRampageからPENTAGRAMに変更され心機一転リーグに臨もうという矢先、チーム関係者のルール違反によりRound5までの前半戦において各1ゲーム没収というペナルティが付与されることとなった。

Ramune「開幕直前にペナルティが発表されたので、正直不安でしたね。でも前半戦を3位で終えることができたので、これはいけると思いました。僕はファイナルに行けないのは嫌だったし、ほかのチームが優勝するところは見たくないんです。世界大会も、ほかのチームが行くのは嫌だなって思っています」

 負けず嫌いが顔を出す。強い対面に怯えていた去年のRamuneの面影は、そこにはもうない。「去年のREMIND選手みたいに、今シーズンはMIDで飛びぬけている人はいなかった」と語るRamune。これを聞いたYutoriMoyasiがすかさず「Ramuneは飛びぬけてないの?」と尋ね、Ramuneは「飛びぬけてないです」と笑いながら否定した。この日のYutoriMoyasiはまるで筆者の手助けをするかのように、終始Ramuneの発言を引き出してくれた。時にじゃれ合うように、時に真面目な口調で――。もちろん、そんなYutoriMoyasiにも今シーズンを振り返ってもらった。

YutoriMoyasi「USGに負けてDetonatioN FocusMe(以下DFM)に負けて7th heaven(以下7h)に負けて、これはまずいな、と。だけど韓国人2名もそんなにチーム経験があるほうじゃないので、ベースづくりも必要だなと感じていたんです。彼らはプレイが上手いぶん我が強いというか、自分ひとりでどうにかしよう、みたいなのがあったのは見ている方も気づいたと思うんです。それをチームでケアしたり話し合ったりしました。今はかなり落ち着いてきて、みんな同じ歩幅で進むことができている感じがします」


 

ファイナルに向けての意気込みとファンに向けたメッセージ

 確かに、試合を重ねるごとにチームとしてまとまってきたという印象のある今シーズンのPGM。そんな彼らの前に立ちはだかるのは、レギュラーシーズン全勝のDFMである。

YutoriMoyasi「そうは言っても、シーズン通してDFMにはだいたいいつも負けているんです。USGとセミファイナルをやってファイナルでDFMと戦うのも、去年のSpringと同じじゃないですか。だから結構慣れていて、ファイナルで勝てば良いんだっていうのはありますね。もちろんシーズン中に負けたのは悔しいですけど、ファイナルは絶対リベンジだってみんな闘志を燃やしていますよ」

Ramune「MIDが勝てば勝てると思います。今まで負けた試合は、僕がキャッチされてデッドしたからだと思っているので。ファイナルは本当にMID勝負です。そしてFaker選手が来日した際に日本サーバーでサモナーネームHide on Bushを使っていいという公認をもらったので、“Japanese Faker”の称号はファイナルで奪い取りに行きます!」

 どうやらふたりとも、ファイナルでの戦いのイメージはすでに頭のなかにあるようだ。それまでどんな準備をするつもりなのか、気になるところだ。さらに、自分以外のメンバーで注目してほしい選手についても答えてもらった。

Ramune「Ceros選手はチャンピオンプールが広いので、僕もできるだけチャンピオンプールを増やして対抗できるように、という感じですかね。MIDが負けたらサイドのプレッシャーがやばいので。自分以外で注目してほしい選手はOnceですね。Stealに勝つぞっていう意気込みで!」

YutoriMoyasi「個人的には“BOTレーンがキャリーした”みたいな試合がしたいです。みんなにベストデュオBOTだって思ってもらえるようなパフォーマンスをGaengと出したいですね。この話の流れからいくと自分以外で注目してほしい選手はGaengになっちゃうんですけど、それじゃ面白くないので34コーチかな。DFMはチャンピオンプールが広いしバンピックも強いですけど、僕らもそれに負けないくらいチャンピオンプールを増やしたんですよ。良いバンピックを34コーチがやってくれると思うので、注目してほしいです」

 インタビューとしてはここで締めくくる予定だったのが、最後にどうしてもファンについて聞いてみたくなった。大盛況だったセミファイナル終了後のファンミーティングが、脳裏に焼きついていたからかもしれない。

Ramune「僕は試合に負けたり自分がミスしたりするとすごく落ち込むんですけど、そういうときにSNSで応援のメッセージを見るとすごく慰められるので、ファンはとても大きな存在です。本当にありがたいなって思います」

YutoriMoyasi「これまではファイナル終了後にしかファンミーティングがなかったので、勝ったときだけですけど毎週あるのは素直に嬉しいですね。こんな風に応援してくれる人たちがいるんだっていうのを、前より身近に感じています。今季はゲーム以外の部分でペナルティを受けてファンの皆さんも色々思うところはあると思うんですけど、勝っても負けても何があってもずっと応援してくれているファンの皆さんに、ファイナルで勝って“恩返し”がしたいですね」

 それぞれの想いを胸に、PGMはFinalへ向かって突き進んでゆく―――。

 

ライター:スイニャン