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日本の頂点を決める物語

2016/08/10, 18:09 - BY RIOT GAMES

LJL

日本の頂点を決める物語

"LJL2016 Summer Split"ついにクライマックスへ

激闘の果てに最後の戦いへの切符を手にしたのは、"Rampage"と"DetonatioN FocusMe"だ。Finalの舞台は「グランドプリンスホテル新高輪」。入り口ではバロン・ナッシャーが出迎え、会場へ向かう通路にはエルダードラゴンが翼を広げて待ち構えている。舞台となる広間はさまざまな色のライトに照らされ、これまで日本で行われたLoLの大会の中でもっとも盛大なものとなった。

RPGとDFM。これまで幾度となくぶつかり合い激戦を繰り広げたライバルチームだが、今シーズンの状況は対照的だ。メンバーチェンジを経てこれまでの形を捨て、新たな戦い方を実につけたDFMに対して、RPGはSpring Split以来メンバーを変更せずにチームワークを練ってきた。そしてレギュラーシーズンでの勝敗は1勝1敗。対等に渡り合える好敵手と最高の舞台で、彼らは再び相見えた。
1戦目

決勝戦の1戦目ということもあってか、序盤は互いに出方を窺うような試合運びを見せた。Junglerの位置を確認しながらファームを進め、着実に装備をそろえていく。ついにファーストブラッドが生まれたのは17分、Roki(ビクター)のシーンが完成したタイミングでTussle(リー・シン)と共にTOPギャンクを仕掛け、Yutapon(エコー)をキルしたのだ。対するDFMはBOTのファーストタワーを破壊し、自分たちはTOPのタワーを守りきって交換を成立させる。さらに22分、RPGはドラゴンを狙うDFMに対してピックの狙い通りシヴィアとタリックのアルティメットから一気にエンゲージを成功させ、3キルとドラゴンを獲得する。

DFMはタリックとシヴィアのアルティメットを見てから反転すればいいと、今度は時間差をつけてカウンターエンゲージを仕掛けることでキルを奪い返し、両チーム徐々にエンジンがかかってきたのか激しいぶつかり合いが始まる。

先にキルをとっていたRPGが試合を有利に運んでいたかと思えば、DFMがRPGの見せた隙に刃を差し込みバロンを奪うなど、一進一退の攻防が続く。しかしそこはRPG、自分たちが手にしていた有利を手放さず48分にはPaz(マオカイ)という強力なタンクを盾にMIDのインヒビターまで割り切る。

そして決定的なのが50分、TussleがHikari(アッシュ)をピックアップして完璧に味方の方へ蹴り飛ばした!キャリーを失ったDFMの本陣に一気にRPGがなだれ込み、そのままの勢いで初戦を制したのはRPGとなった!

この試合のキャリーはなんといってもTussleだろう。リー・シンは序盤キルがとれなければ終盤失速しがちという印象があるが、ファームしやすいビルドにすることで安定してゴールドを稼ぎ序盤から終盤まで影響力のあるプレイを続けていた。DFMはブリンクのないアッシュというチャンピオンをピックしたが、その弱点をついて集団戦でアッシュに張り付き、最後はインセク(敵を味方のほうへ蹴り飛ばすこと)を決めて見事に試合を決定付けた。

そして決勝戦第1試合という緊張の中でも、落ち着いて試合を進めたRPGの安定感はすばらしいと言わざるを得ない。Spring Split以来ほとんどメンバーを変えずに練習を積み重ねてきた成果がここで出た。これまでDFMに勝利を明け渡すことの多かったRPGだけに、初戦から勝利というのは幸先のいいスタートだろう。
 

2戦目

2戦目は波乱の幕開けとなった。開始3分、自陣のジャングルを回っていたDayDream(グレイブス)は、BOTが有利をとっていると見るや敵ジャングルに忍び込み青バフを狩っている最中のTussle(ヘカリム)にプレッシャーをかける。そこにviviD(ブラウム)とHikari(アッシュ)が応援に駆けつけ、Tussleをキル!さらにフォローに入ったDara(タリック)までキルし、ジャングルを制圧しつつ有利をつくるという展開に。さらに10分、ドラゴンを触ろうとしたDFM……それを警戒して見にきたTussleにすぐさま反転し、タワー下まで追い詰めてキル!これによって安全にドラゴンを確保する。

ここから試合の雲行きが怪しくなる。14分、順調にキルを重ねBOTにタワーを破壊したDFMはTOPにローテーションするが、ハイレベルなチーム同士にもかかわらず予測しやすい動きであったためRPGが先手を打ってCeros(ヴィクター)をキル。

27分、Roki(ブラッドミア)が敵がきていると分かっている方向の茂みに入ってしまい、当然のようにキルされてMIDのセカンドタワーを奪われる。らしくないミスが続く中、バロンを狙う30分の小競り合いでRokiは自分の失敗を自分で取り返そうといわんばかりに自ら敵陣に飛び込み、一気に敵の体力をもっていく。彼の動きを皮切りにRPGがDFMを追撃して3キルからバロン獲得!RPGが一気に逆転するかに見えた。

しかし32分、バロンバフを得てタワーを破壊しようという動きを見せるRPGが十分にグループする前にベイトを仕掛けたDFMがMeron(ジン)をキルし、RPGの隊列を崩して逆にMIDのインヒビターまで破壊する。

そして36分、敵陣ジャングルでYutaponを倒しラインを上げてきたRPGに対しタワーを破壊させてから追撃する形で仕掛けるDFM。自陣ジャングルの赤バフ付近で集団戦を起こし、Tussleを、Daraを、そしてPaz(ナー)をキル!そのまま2戦目の勝利をもぎ取った!

2戦目、試合の緊張が少し解けてきたからかどちらのチームもミスが目立つ試合だった。慣れてきたころに一番事故を起こしやすいというのは、LoLでもあるようだ。しかし中盤の一瞬の気の緩みが取り返しのつかない事態を招くというシーンでミスをしていたにも関わらず、損失を最低限に抑え次のシーンでは逆に仕掛けてキルを奪うというような、プロのリカバリーの素早さや的確さも分かる試合だったのではないだろうか。

この試合で大きかったのは序盤でDFMが獲得した2キルだろう。これは単にゴールドを得たというだけでなく、序盤弱いヘカリムを潰しつつBOTサイドのコントロールを握る一手となったという意味で、非常に効果的なプレイだった。DFMがそこから続けた視界のコントロールとオブジェクトの確保の動きは、お手本のようだった。

対するRPGが見せた粘りもまた素晴らしい。1戦目よりも前のめりな構成だったにも関わらずじっくりと機会を待ち長く構える姿は、彼らが成長していることを教えてくれた。試合が展開していく中で生じる焦りや油断を押し殺し、もともとRPGが持ち味としていた終盤のローテーションや集団戦で勝つという特徴をさらに磨き上げ、彼らはチームとしてひと回りもふた回りも成熟しているようだ。

 

3戦目

開始2分、いきなりMeron(ジン)がファーストブラッドを獲得したアナウンスがサモナーズリフトに流れた。レベル2になったタイミングでスネアでviviD(バード)を捕らえたことによるキルだ。そしてBOTの有利をさらに広げようと、Tussle(ヘカリム)がアルティメットを覚えた7分にはRPGがBOTで仕掛け、再びviviDをキル。そして十分にDFMの注意をBOTに向けさせてからの10分のTOPギャンク!悠々とYutapon(トランドル)を倒しきり、戦場を支配しているのはRPG。

敵がTOPにきたということでBOTにギャンクを仕掛けるDFMだったが、ここではDara(タリック)が見事なスタンから逆にカウンターで1キルもぎ取る!試合はそのままRPGペースで進んでいった。DFMはあちらのフォローに回れば逆に自分が危険な目に遭うというような状況に追い込まれ、徐々に徐々に自陣側へと追い込まれていく。試合を決定づけたのは30分、敵ジャングルに侵攻したRPGがDayDream(グラガス)を捕まえ、そこからタワーダイブを敢行しエース獲得!TOPのインヒビターまで破壊しいよいよ有利は決定的に。バロンを確保し、BOTのインヒビタータワーを無理やり攻撃して獲得し、DFMの陣地内に突入したRPGは反撃の糸口を与えぬままネクサスを割り切った!

開始2分のBOTでのキルが試合全体に大きな影響を与えた。もともとBOTはジンとタリックvsアッシュとバードということで、DFM側がかなり有利なマッチアップであった。BOTで有利をつくり、押し込んでジャングルに入っていくことで先ほどの試合と同じようにTussle(ヘカリム)にプレッシャーをかけようという狙いだ。そこをMeronとDaraが抑えたことによりDFMの戦略に大きな穴を開けた。

さらにRPGが多用しているタリックのエンゲージへの支援能力が群を抜いている。ヘカリムやシェン、ブラッドミアといった前がかりなチャンピオンに対して範囲無敵のアルティメットを効果的に活用し、ダイブを成功させて有利を作る。文章にすれば簡単だが、実際は発動までタイムラグがあるため磨きぬかれたチームワークがなければできない芸当だ。RPGがチームとして培ってきた経験が分かる試合だった。4戦目

追い込まれたDFMはここにきてピックを変えてきた。全体的にエンゲージに寄ったピックをしてくるRPGに対してリサンドラをあてたのだ。これが吉と出るか凶と出るか、4試合目が始まった。

互いにチャンスを窺い攻めながらも、なかなかキルが動かずに時間が過ぎていく。ついにファーストブラッドが生まれたのは11分、敵陣に忍び込んだDayDream(グレイブス)がHikari(ジン)とviviD(アリスター)の支援によりTussle(トランドル)をキル!Meron(シヴィア)は相方が倒れてしまったことでタワー下から追い出され、BOTのファーストタワーを明け渡さざるを得ない。

DFMはすぐさまTOPにローテーションし2戦目の反省を活かして今度はまっすぐタワーをとりに向かう。TOPのファーストタワーを破壊した後はMIDのファーストタワーと、順調にオブジェクトを獲得しDFMが試合のペースを握る。

ここから猛威を振るうのがCerosのピックしたリサンドラだ。まずは19分、BOTでファームをしていたPazに壁の向こうから攻め込み、アルティメットでキャッチ。さらに23分には広く散らばってRoki(ヴィクター)を追い込み、アルティメットで逃さない!TOPセカンドタワーを破壊し逃げるシーンではYutapon(シェン)のアルティメットをもらって時間を稼ぎ、敵の背後にYutaponを召喚してから倒れることでチームに貢献する。これによって囲い込まれる形になったRPGは4キルに加えてバロンまで奪われてしまう!そしてこのバロンのバフを活かしてTOPとMIDのインヒビターを破壊したDFMは当然のようにBOTを押し上げつつ試合を終わらせる機を探す。RPGはここから粘りを見せ10分以上耐え忍ぶが、つけられてしまった有利は覆しがたく37分、バロン手前で仕掛けられた罠にかかってしまいDFMの勝利となった。

この試合ではDFMのローテーションの巧みさが光っていた。ファーストブラッドをBOTタワーに繋げた後、TOP、MIDと流れるように狙いを変え確実にタワーを破壊。仕掛けられる場所が広がってからCerosを動かし、強力なアルティメットで集団戦というよりもピックアップのような形でキルを生み出して試合を形作っていった。

Finalの舞台にきてからピックを変化させ、しかもその狙いを確実に成功させるDFMの底力には舌を巻いた。厄介なRPGの2人のキャリー、RokiとMeronを狙い撃ちできるピックが刺さり、プレッシャーをかけて全体的にRPGのラインを下がらせることに成功している。崖っぷちでも勝利への執念を燃やし新たな一面を見せてくれたDFM、見事の一言だ。
 

――LJLが始まって以来ライバル関係を続けてきたDFMとRPG。Finalまできても互いに一歩も譲らず、体力気力ともに限界が近い中迎える5戦目。果たして夏の頂点へ上り詰めるのはどちらのチームなのか、ついに最終戦が始まった。
 

最終戦

RPGはここにきてファーストピックでジンを選択した。強力とされるチャンピオンがほかにも数多くいる中で真っ先にジンをピックしたことに誰もが意外さを見せる中、ジンを中心とした構成をくみ上げていく。対して当然のようにブラウム、シヴィアと強力なチャンピオンをピックしていくDFM。かくして運命の決戦が始まった。開始3分、得意のレク=サイをピックしたDayDreamはTOPにギャンクをしかけた。Yutapon(ナー)がちょうどメガナーに変身した完璧なタイミングだったが、運命の女神はPaz(エコー)に微笑む。ギャンクを仕掛けられた瞬間にPazがレベル3になったのだ。すぐさまパラレルトラップを発動し、デスする寸前でYutaponをキル!さらにCerosにテレポートを使わせてからデスしたことで、ファーストブラッドを獲得しつつCeros(リサンドラ)とDayDreamのファームの時間を奪うことにも成功する!加えてTOPにDayDreamが見えたことで敵の青バフをRoki(ヴィクター)に渡し、PazのワンプレイでRPGは序盤から大きな有利を得た。会場は一気に盛り上がり、Paz自身も自分のプレイに思わず手を打って喜ぶ。

有利をつくったRPGは順調にファームを進め、DFMもしばらくはなりを潜める。次にことが起きるのは13分、Tussle(グラガス)を狙ったDFMに対してRPGがカウンターを仕掛ける!Tussleの完璧なアルティメットによってCerosを手前に弾き飛ばし、裏からやってきたPazも参加して2キルを獲得!DFMはなんとか1キル確保したものの、赤バフのコントロールまで失う結果に。

そして15分、またしてもPazが魅せる。ドラゴンを狙うチームのために敵ジャングル内で時間を稼ぎ、あわやデッドするかというシーンで「クロノブレイク」発動!さらに戻った地点からすぐさまブリンクで離脱することでCerosのアルティメットをくらいながらもなんと生き残る!さらに19分、BOTで狙われたDara(アリスター)が時間を稼ぎ反転してRPGがまたしてもカウンターを仕掛け、viviDを倒しきる。

これによってBOTのファーストタワーがRPGの手に渡った。しかしDFMも黙ってはいない。22分にはドラゴンを狙うRPGに襲い掛かり、裏にテレポートしたYutaponがMeron(ジン)を倒しきったところから形勢逆転。4キルを獲得してゴールド差を一気に縮めた。まさしく一進一退、激しいオブジェクトの奪い合いが展開される。状況が大きく変わったのは35分、RPGがバロンを開始したシーンだ。バロンを囮に反転して集団戦をしかけようとするRPGだが、BOTでゲージをためていたYutaponがMeronの目の前にテレポートで現れる。

後ろに下がらないわけにもいかずYutaponのアルティメットの範囲内に入ってしまったRPGの面々。絶体絶命の状況を救ったのは、Meronの一瞬の反応だった。彼はYutaponのフラッシュに反応してアルティメットをフラッシュでかわし、サイドにもぐりこむことでフリーで火力を出し続けたのだ!前に出ればMeronの射程距離、出なければ火力を出し切れないという状態になったDFMは前線を維持できずに後退。

RPGがそこを逃すわけもなく、追撃してエースからバロンを獲得!ジンをピックした理由をMeronが証明してみせた!

バロン獲得からエルダードラゴンまで獲得し、紫と赤に光り輝くバフを獲得したRPGはMIDとBOTのインヒビターまで一気に破壊。一度リコールして今度はTOPサイドに走り、TOPのインヒビタータワーを狙う。

ここを渡せば敗北は確実、DFMは最後の抵抗を試みる。アルティメットを展開したMeronにDayDreamがフラッシュインで届き、キャリーを落とすかに見えたが、RPGは的確にMeronを守りRoki(ビクター)が火力を出し続ける。さらに前線をPazが維持し続け、DFMは体力を削られ1人、また1人と倒されていく。つには3キル獲得からネクサスに手をかけ、邪魔するDayDreamとCerosまで倒しきり、ついにRPGが頂点の座を獲得した!!この最終戦、ものを言ったのはやはりMeronのジンピックだろう。ジンのアルティメットからオブジェクトを奪う展開や火力の高さなど、どれをとっても一級品だった。試合後、なぜジンをファーストピックしたのかという質問に対して、Meronは「勘です。自分たちが勝つための構成はジンが中心だなと思ったんです」と答えた。これまで数多くの戦いを経験してきたプロの勘が、勝利への道をはじき出した。
RPG、ついに頂点へ

この1年、基本的に同じメンバーでチームワークを磨いてきたRPG。今年の5月には海外大会に参加するなど、強くなるための努力を怠らず歩んできた。2014年以来日本頂点の座をDFMに奪われ続けていただけに、勝利の喜びもひとしおだろう。特に最終戦でのPazとMeronの活躍には誰もが歓声を上げ、磨き上げられたプレイは感動を呼び起こすのだということを教えてくれた。

一方DFMはメンバーチェンジを重ね、スタープレイヤーをそろえてきた。そのポテンシャルはすさまじく、LJL2016を戦う中ですべてのプレイヤーが素晴らしい活躍を見せてくれた。今回はRPGの積み重ねてきたチームワークがそれを上回ったが、彼らが今後どのような特訓を重ね、その姿をどう変えてくるのか考えると空恐ろしいほどだ。

RPGは"LJL2016 Summer Split"を制したことで、ブラジルで行われるIWCQへの挑戦権を得た。時間、食べ物、あらゆる環境が違う海外で戦う彼らを、これから数多くの困難を襲うだろう。そんなRPGの背を支えるのは、慣れ親しんだ日本からの声援となるに違いない。世界へ飛び立つRPGの背を共に応援しよう!