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LJL 2019 Spring Split、開幕。LJLは、次のステージへ

2019/01/24, 21:00 - BY RIOT GAMES

LJL 2019 Spring Split、開幕。LJLは、次のステージへ

リーグ・オブ・レジェンドの国内プロリーグ、LJL 2019 Spring Splitがついに開幕だ。去年は流行語大賞にeSportsがノミネートされるなど、業界全体の注目が高まる年となったのはご周知の通りだ。今年のLJLもその流れに乗り、運営にはエンターテイメントのプロともいえるよしもとクリエイティブ・エージェンシーが加わった。これにより、LJLはもちろんのこと、eSports全体の注目度が更に高まることは必至だろう。

そんな業界全体の盛り上がりに影響されてか、LJL 2019 Spring Splitは初日から熱い戦いが繰り広げられた。今回はそんな初日の試合を紐解き、解説していく。彼らのプレイから、LJLの進化を感じよう。

 

これぞBo1。流れと観客の心を掴むサプライズピック

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今期のLJLの変更点として、昨年のBo3(2勝先取の試合形式)からBo1(1勝先取)に変わったという点は大きい。Bo3であれば課題が見つかっても、インターバルの間に修正することが可能であるのに対して、Bo1はたった1試合で結果が決まってしまうからだ。

このBo1で注目したいのが「サプライズピック」だ。サプライズピックとは、プロの試合であまり見られないチャンピオンを選択したり、あるいは一般的ではないチャンピオン運用をしたりするという、いわゆる奇策だ。サプライズピックの良い点として、相手が予測できない構成にすることで、まず試合をこちらのペースにできる。また、観客にも「どんなプレイをするんだろう」というワクワク感を与えてくれるので、観戦するうえで面白い要素の一つとなっている。

今回、このサプライズピックが見られたのが、AXIZ 対 Rascal Jester(以下RJ)の試合だ。レッドサイドのRJは、ドラフトの最後のチャンピオンピックでMidを残し、そこでヴェインをピックした。今シーズン、ヴェインはADCのポジションでそれなりにピックされているが、この時点でMidでヴェインがピックされた試合というのは世界的にも存在しない。現在、プロシーンでもMidヴェインが注目されているため、RJのこのサプライズピックが衝動的なものではなく、しっかりとした裏付けがあったうえで行われたことがわかる。

 

1回のタンブルでチームを勝利に導く。集団戦で光る、Hollis選手のプレイセンス

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RJのMidレーナー、Hollis選手のヴェインは試合を動かし続けていたが、大きく流れを掴んだのはこのドラゴン前の集団戦だろう。AXIZがRJを挟むような陣形になっているが、AXIZがこのような形で集団戦を始めたのは、Hollis選手のヴェインを素早く倒すためだ。というのも、正面から戦闘してヴェインを倒そうとしても、クレンズを持っているために捕らえることが難しく、倒せたとしても時間がかかって肝心の集団戦で負けてしまう。そのためAXIZとしては、十分に育ったヴェインがいるRJに集団戦で勝つために、Hollis選手のヴェインを最初に捕まえる必要があった。

Hollis選手はそのAXIZの状況を理解したうえで、あえてこの時点でもっともダメージが出るエイトロックスとガリオの方にタンブル(ヴェインの前転するスキル)した。この1回のタンブルによって、Hollis選手のヴェインは、ブラウムやセジュアニといった比較的安全な敵チャンピオンから離れ、エイトロックスとガリオという危険な敵チャンピオンの前に姿を晒したのだ。これが意味するのは、Hollis選手の強心臓っぷりと、それを疑問視させない彼の実力だ。この集団戦で、エイトロックスに近寄ったことでスキルで打ち上げられ、ガリオにフルコンボを入れられて、あっさりと倒されてしまう……という展開も十分にありうる。実際に、プロシーンでそういう場面を見ることもあるし、そういったときの観戦チャットは「どうして近寄ったんだ?」とか、そういうコメントに溢れることになる。しかし、Hollis選手は自身を狙って放たれるスキルをすべて回避し、やっとの思いでガリオが当てた行動阻害も、嘲笑うかのようにクレンズで即座に解除していく。そのうえで、しっかりと通常攻撃でダメージを出しているのだ。AXIZがこの時点でもっともダメージの出るエイトロックスとガリオを倒され、成す術がなくなったのは、すべてHollis選手のヴェインが最初に使ったタンブルから描かれたシナリオだった。

 

現王者と元王者。チームの移り変わりとLJLの進化

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LJL 2019 Spring Split Week1 Day1の最終戦は、前期のLJLで優勝し、Worldsでも日本初のプレイインステージ突破という快挙を成し遂げたDetonatioN FocusMe(以下DFM)と、前期からLJLの1部リーグに復帰したBurning Core(以下BC)の試合だ。

この2チームの試合を語る上で、オフシーズンで解体された元王者チーム、PENTAGRAM(以下PGM)の話は必須だろう。PGMの解体に伴い、PGMの選手がそれぞれのチームに加入しており、DFMにはSupportのGaengが、BCにはJungleのOnceとADCのYutoriMoyashiが加わった。また、BCにはPGMの前身であったRampageに所属していたMidのRokiもいる。この試合は、LJL現王者と、LJLの優勝を知る、元王者のプライドがぶつかり合うものとなった。

ドラフトを見ると、DFMがチームの得意な構成を組んでいるのに対して、BCはTopカルマとMidヤスオをピックするという、かなり特殊な構成になった。この部分から、DFMは悠然と構える王者としての風格、BCはただでは負けないという挑戦者としての気概が見て取れる。ただ、このドラフトの主導権を握っていたのはBCだろう。カルマをMidで使うと思わせることで、Midでゾーイのカウンターであるヤスオを当てることができた。両チームの狙いとしては、DFMはJungleのSteal選手のカミールをMidやSupportが補助し、試合を動かしていくこと、BCはMidのヤスオをとにかくスノーボールさせること、といったところだ。

 

スーパープレーの応酬。LJLの進化を感じる集団戦

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試合は二転三転とするシーソーゲームを繰り広げながらも、BCがゴールドの有利を掴むという展開になっていた。最終的に決定打になったのは、DFMのインヒビター前での攻防だ。

その戦闘は、DFM Ceros選手のゾーイが、油断したBC YutoriMoyashi選手のヴァルスにスキルを命中させたところから始まった。その行動阻害の効果時間にギリギリ合わせるようにDFM Gaeng選手のスレッシュがフックを放つも、BC Mocha選手のタム・ケンチが救出しつつ、自身は即座にクレンズで行動阻害を解除する。このMocha選手のプレイは素晴らしかったが、DFMはここで仕掛けていく。まず、タム・ケンチが吐き出したYutoriMoyashi選手のヴァルスに、DFM Evi選手のアーゴットが絶妙なスキルショットでUltを命中させる。YutoriMoyashi選手のヴァルスが復活する間に、敵の火力が少ないと判断したDFM Yutapon選手は一気に敵の懐に入り、最大限のダメージを出していく。それによってBCはYutoriMoyashi選手を助けることができず、また、反撃するための体力も無くなってしまった。そしてBCにとってもう1人のダメージ源であったRoki選手は、ヤスオというチャンピオンの特性上、一度戦闘になってしまえば逃走できない。DFMは取り残されたヤスオを倒し、この集団戦の勝利によってネクサスを破壊した。

この集団戦はゆっくり見るとスーパープレーの応酬で、ヴァルスの復活時にシールドを掛ける必要があるものの、体力が削られて倒される可能性が高いと判断したBC cogcog選手のカルマは、砂時計で無敵になりながらヴァルスの復活を待ち、復活時にシールドを付与している。ただそれに対しても、Ceros選手のゾーイが復活のタイミングに完璧に合わせてヴァルスにスキルを当て、いとも簡単に倒してしまう。この集団戦からは、まさしくLJLの進化を感じ取ることができた。

 

開幕から最高潮の盛り上がりを見せた、新しいLJL。

Week2は1月25日17時から開始

 

ついに開幕したLJL 2019 Spring Split。第2週目となるWeek2は、1月25日17時から開始となる。今回注目したチームのRJとDFMの試合も、翌26日に実現する。またほかにも、Week1で2連勝を収めたUnsold Stuff Gamingと、こちらも2連勝のDFMという試合もあるので、Week2もかなり熱い試合が繰り広げられそうだ。彼らの戦いから、今後も目が離せない。

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ライター:つきひ