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Yutapon「僕らは世界戦の方が強い。挑戦者になれるから」

2019/09/30, 18:00 - BY RIOT GAMES

LJL WORLDS

Yutapon「僕らは世界戦の方が強い。挑戦者になれるから」

「1年前と比べたら、自信は正直かなり上がったかも」

Yutaponさんは、2度目のWorldsを前にさらっとそう言いました。

DFMの3人の日本人選手の中でも、ポジティブなマインドセットを意識的に作るEviさん、驚くぐらい変わらないCerosさんと比べて、Yutaponさんはその時思っていることを率直に話すタイプです。

自信がある時はその通り強気に、ない時はその通り弱気に。

それだけに、自信が「かなり」上がったという言葉にはおっと思いました。

中国のEdward Gamingに力の差を見せつけられ、決まっていた就職を取りやめてプロ選手専業を決意した運命のWorldsから1年。DFMのゲーミングハウスで共同生活をはじめて約半年。その時間はYutaponさんにとって、どうやらこれまでになく充実したものだったようです。

話を聞いたのはWorlds組み合わせ抽選の2時間前、大舞台を楽しみにするその昂揚感を共有します。

 

Worldsは力抜いて行きたい

――優勝おめでとうございます、っていう気分ではさすがにもうないですかね。

Yutapon「や、実はまだそんな気分かもしれません(笑)。練習試合がキャンセル続きで個人練習ばっかりしてるので、まだそこまで大会モードではないですね」

 

――そんな事情が。それってYutaponさん的にはOKなんですか?

Yutapon「Finalsでも1戦目みんなリキんじゃって良くなかったんで、Worldsは力抜いて行きたいと思ってるんですよ。ここから練習試合もありますし、だからまぁ大丈夫だと思います」

 

――DFMの中でも、Yutaponさんは力が抜けそうな方に見えます。

Yutapon「チームの中だと、Eviさんがたまに気合が入り過ぎちゃうことがあるのかな? ほかの人はあんまり変わらない。でもFinalsもそうでしたけど、今はチームで修正できる自信もあるんで」

 

――Finalsの後の記者会見で、韓国のDAMWON Gaming(以下DWG)と戦いたいっていう話をしてましたよね。

Yutapon「言いましたね。ADCのNuclearっていうプレイヤーがうまくて昔から好きでよく見てたんで、せっかくなら真剣勝負でやってみたい気持ちはあります」

 

――もう4年ぐらい前になるんですけどYutaponさんが「勝つのが好きっていうより、負けるのが嫌い」って聞いたことがあって、すごい印象に残ってます。

Yutapon「あはは、それは間違いないですね。今もその気持ちは変わらないです。自分たちに勝って、誰かが喜んでるのを見るのが悔しいんでイヤなんですよ」

 

――でも、DWGのような強いチームとは当たりたい。

Yutapon「なんでしょうねぇ、強いチームとやるのが楽しいか楽しくないかで言えば楽しくはないんですけど……。でもやっぱり1回やってみたいなと思うんですね。あとは、国内と世界では意識が違うかもしれない」

 

――国内では負けたくない気持ちがより強い?

Yutapon「国内だと、正直僕らの立場って挑戦者ではないじゃないですか。でも、勝って当然だと思われるのはやっぱ辛いんですよ。DFMはチームの体制として明らかに恵まれてるし、その状況で負けるわけにはいかないんで」

 

――そうすると、世界戦の方がむしろ気が楽だったり。

Yutapon「そうですね。だから僕らは、世界戦の方が強いっていう自覚があります。世界のチームはもちろん強いですけど、それに挑戦していく側なんで。挑戦者はやっぱ楽なんですよ」

 

――Cerosさんが「DFMが世界で勝つことが日本のeスポーツのためになる」ってかっこいいことを言っていました。その考えはYutaponさんも同じですか?

Yutapon「いつも言ってるんですよ、あいつ(笑)。でも言ってることは実際その通りだと思います。WCSで勝てば勝っただけ話題になるし、観てくれる人も増える。でもまぁ、それはあんまりプレッシャーって感じではないですね」

 

この1年で変わったこと

――去年のWCSはYutaponさんにとって大きな大会だったと思うんですが、1年たって世界との距離感は縮まりましたか。

Yutapon「世界……世界のトップは結構怪しいなぁ。縮まってるのかなぁ」

 

――トップ「は」ということは、プレイインで当たるチームだとどうですか?

Yutapon「それはもう全然違いますね。1年前はフィジカルの差を感じたけど、今はそんな気はしないんで。そもそも1年前はチームとしてEviさんに依存しすぎたけど、MIDでもBOTでも戦えるようになったのは大きいです」

 

――そういう手応えは、どんなタイミングで来るんでしょう。

Yutapon「MSIもあったし、あとはやっぱ練習試合ですよね。ボコボコにされてた相手といい勝負ができるようになって、勝てるようになったり。今年はそういうのが多くて」

 

――ゲーミングハウスに入ったことも影響してますか?

Yutapon「実際あるんじゃないかなぁ。直接しゃべれるんで問題点が解決しやすいし、意識も変わった気がします。顔が見えるのはやっぱ大きいです。大学行きながらの時は新幹線移動もきつくて、いま30分で会場まで着くのはめちゃくちゃ気分いいですし」

 

――Worldsでも、DFMがいい状態で戦いに臨むことを願っています。ちなみに、チームのどんなところを見ると状態がわかるとかありますか?

Yutapon「どうかな、みんな普通の感じなら大丈夫だと思うけど……。Cerosさんが定規持ってれば大丈夫なんじゃないですか(笑)」

 

――定規、Finalsで売り切れたらしいですね。

Yutapon「みたいですね。あんなもん誰が欲しいんだろ……」

 

――え、割と欲しかったです。試合前のルーティンみたいなのって、Yutaponさんはないんですか?

Yutapon「ないですねぇ、すっと会場行って試合に入ります」

 

――その隣ではCerosさんが定規で測ってる、と。

Yutapon「だからいつも、何してるんだろうなぁって(笑)。でもまぁ人によって集中の仕方は違いますからね。それでCerosさんがやりやすいならいいのかなって」

 

「BOTボコボコにして勝っちゃうよって」

――最後に、DFMがWorldsで何を見せてくれるつもりなのか、そんな宣言がもらえたら嬉しいです。

Yutapon「DFMのスタイルは色々あるっちゃあるんですけど、僕的にはBOTボコボコにして勝っちゃうよっていう感じですね。今年はBOTでキルが起きる回数がめちゃくちゃ増えてるんですよ。踏み込むので、実はやられる回数も増えてはいるんですけど(笑)。でもGaengと1年間作ってきたBOTにはかなり自信持ってるので、そこは見てほしいですね」

 

――目標はグループステージ?

Yutapon「そうですね。みんなそこがひとつの目標なのは間違いないです。去年はノックアウトの抽選でEDGを引いて悲しい気持ちになったので……(笑)。今年はそうならないように願ってます」

 

このあけすけな物言いがYutaponさんの個性であり魅力です。飾らない率直な言葉からは、彼がWorldsを本当に楽しみにしていることが自然に伝わってきました。

そして組み合わせ抽選の結果、DFMがプレイインのグループで戦う相手はラテンアメリカのIsurus GamingとヨーロッパのSplyce。絶対に勝てない相手ではなさそうですが、かといって簡単に勝てる相手とは、とてもじゃないけど言えません。

とはいえ、私たちがそれを心配しても詮無いことです。DFMがいまLJLで一番強いチームであること、彼らが勝利のために最善を尽くしていることは確かなのですから、ただ期待と願いを込めて見守りましょう。

そしてきっと、その期待に彼らは応えてくれると信じています。

 

 

 

インタビュアー:八木葱