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Week6:激闘「V3vsCGA」

2019/07/18, 17:00 - BY RIOT GAMES

LJL

Week6:激闘「V3vsCGA」

2日続けて試合が行われたスーパーウィークを終えて、ランキングボードに大きな「壁」が見え始めました。

それは1位から3位までの現状勝ち越している3チームと、厳しい戦いを強いられ負け越してしまっている5チームの間の「壁」です。

上位3チームは11勝のCrest Gaming Act(以下CGA)、10勝のDetonatioN FocusMe(以下DFM)、9勝のV3 Esports(以下V3)と、勝ち数が順に並んでおります。しかしV3はCGAに対してすでに2回敗北しているため、ここからレギュラーシーズンで1位を狙うにはDFMを倒すこと込みで残りの試合にすべて勝つくらいの勢いが必要そうです。

とはいえ、現状4位のBuning Core(以下BC)は5勝であり、勝ち星だけで見るならV3とは4つの差があります。3位までに入り、Semi FinalからFinalに進出して優勝を狙う上では、問題ない立ち位置でしょう。

現状1位のCGAは、TopレーナーのNap選手の不在にもかかわらずここまで好調です。Week5でのDFM戦には敗北してしまったものの、それ以外は全試合に勝利しています。首位争いをしていたV3にも勝ち越し、もはやその猛進を阻むものはなさそうです。

続くDFMもWeek1&2での敗北はなんだったのかというような安定感を見せています。韓国人プレイヤーが活躍しがちなLJLではありますが、Evi選手とYutapon選手の2名はむしろそれを上回る活躍ぶりです。Jungle、Mid、Supportでこの2人の選手を補佐し、中盤から終盤にかけて確実に試合を支配していく動きは、年季と個人技の両方が組み合わさってできたものでしょう。

DFMの活躍についてはWeek5の記事にてバッチリまとめてくださっているので、今週はV3とCGAの熱い試合模様に的を絞ってお伝えしていきます。

 

Game7:V3 Esports vs Crest Gaming Act

まずこの試合で面白いのは、お互いのTopレーナーがかなり対照的な存在であることです。

Paz選手はエイトロックスやカミールなど、ダメージが出て自分から試合をキャリーしていくことのできるチャンピオンをピックする傾向にあります。テレポートを持ってサイドプッシュをすることの多いTopレーナーが1v1で勝てる状況にあると、チームとしてとれる選択肢が増えるため、心強い存在となっていることは間違いないでしょう。

一方のGrendel選手はニーコやカルマなど、チームを補助する形での貢献度が高いチャンピオンをピックする傾向にあります。TopへいってもSupportとしてのプレイを行うような印象です。徹底してチームに献身する姿は、CGAの母という趣(おもむき)です。

この試合でもその傾向は顕著に出ました。Paz選手はイレリアをピックし、マッチアップの有利を握ってドミネート(敵を倒しレーンを支配していくこと)を狙う心算です。対するGrendel選手はその仕掛けに耐えてファームを行い、集団戦でタンクとイニシエート(集団線のきっかけを作ること)を担いつつチームのアイテムのアップグレードを行うことでスケーリング(レベルやアイテムでチャンピオンの性能を伸ばすこと)を広げられるオーンを選びました。

V3は加えて、Ace選手が以前高いポテンシャルを発揮していたMidレーンにレネクトンをピックし、TopからMidにかけて支配しようという意図を見せます。

CGAはTopにオーン、Midにブラッドミアと、序盤は耐えなければならないチャンピオンをピックしましたが、中盤以降のスケール性能は十分。Botだけは射程が長いケイトリンとラックスという、レーン戦が強力な組み合わせを選び、タワープレートのゴールドをADCであるArt選手に渡してケイトリンのパワースパイクを早めようという狙いです。

かくして首位争い、二度目の対決の火ぶたが切って落とされました。

 

お互いの強みを潰しつつ、にらみ合いが続く序盤戦

V3の構成の強みはTopレーンとMidレーンの1vs1性能の高さに加えて、Junglerのセジュアニによるエンゲージ能力の高さです。一度アルティメットスキル「グレイシャルプリズン」が決まってしまえば、そこからほかチャンピオンのCC(クラウドコントロール、行動阻害のこと)を重ねて、逃げ出すことはかなり難しくなります。

対するCGAの強みはやはりBotレーン、ケイトリンとラックスという射程の長いコンビのシージ(タワーを攻撃する)能力の高さです。ここを活かしてタワープレートをはがし、ゴールドをケイトリンに集めて早めに装備を完成させようというのがテーマになります。

しかしキャスター陣にもたびたび指摘されていることではありますが、CGAは序盤の有利を明け渡してしまうことが多いチームです。この試合でもMidのAce選手がサイドに姿を隠しながらワードを置くことでCGA全体を威嚇し、Junglerのhachamecha選手はあまりBot側の補佐を行うことができませんでした。

ある程度レベルが上がればYutoriMoyashi選手の用いるヴァルスはスキルでまとめてウェーブクリア(ミニオンの隊列を処理すること)ができる上に、アルティメットスキル「穢れの連鎖」によるエンゲージをちらつかせることでケイトリンとラックスのコンビを跳ね返すことができます。そこにJunglerのセジュアニによるプレッシャーまで加われば、とてもレーンを押し込むことなどできません。もちろんhachamecha選手も、迂闊にBotに近づいてセジュアニと遭遇してしまえばCCチェインでキルされてしまう可能性があります。

結果としてCGAは安全を考えてすべてのレーンでセーフティにプレイし、ケイトリンのプレッシャーを活かしきることはできなかったものの、V3にドラゴンとリフトヘラルドを奪われるのみで中盤まで乗り切ることができました。

V3側は序盤でPaz選手とAce選手にキルを供給することができずに終わりましたが、BotレーンでArt選手が育ちすぎてしまう展開は阻止できたため、お互いに痛み分けで終わった序盤戦だったでしょう。

 

対応力が光る中盤戦

試合を見る

試合開始13分、すべてのレーンで戦闘が起こりはじめます。まずはhachamecha選手がTopレーンへ向かい、それに合わせてGrendel選手がアルティメットスキル「鍛冶神の呼び声」を発動します。Paz選手はそれに対してミニオンにブリンクを使いながら翻弄し、アルティメットスキル「先陣の刃」でCGAの両名に対してスロウを付与してガンクを回避しました。

それを見たBaby選手は即座にMidレーンでリフトヘラルドを召喚。レネクトンにタワープレートゴールドを渡しにいきます。Luna選手はミニオンとリフトヘラルドに対してアルティメットスキル「呪血の渦」を使いウェーブを処理したものの、タワープレートを3枚削られてしまいました。

しかし敵のJunglerが見えた瞬間に攻勢にでるのがCGAのArt選手とatyamomo選手のBotコンビ。狙ってくるのをわかってか、対するYutoriMoyashi選手も「穢れの連鎖」を放ちますが、Art選手は即座にクレンズを発動。CCを解除し追撃にくるCGAに対し、viviD選手のタム・ケンチが「丸呑み」でYutoriMoyashi選手を救います。しかし体力面でリードしたCGAのBotコンビはタワープレートを狙いに向かい、なんとか2枚目も破壊成功。Midレーンでタワープレートを破壊した後まっすぐBotレーンに向かってきたBaby選手のガンクもいなし、戦場はドラゴンピット周辺へ。

そう、両チームが一気に動き出したのは2回目のドラゴンが出現する直前です。種類はマウンテンドレイク、オブジェクト(タワーやバロン)への与ダメージを上昇させてくれる効果を持ちます。

1回目のドラゴンもマウンテンドレイクだったため、2体目をとりたいV3と渡したくないCGAの思惑が重なった結果の攻防でした。しかしよりアルティメットスキルへの依存度が高い構成のV3は、事前の戦闘でその多くを使ってしまっていたためCGAに対して強く出ることができません。

結果としてドラゴンを獲得したのはCGAとなりました。

 

スケーリングで勝る終盤戦

と、ここまではCGAがうまく動いたものの、その後V3が試合をうまく運びいくつかのキルと視界確保の優先権を獲得しました。セジュアニやヴァルスのアルティメットによるエンゲージが怖いCGAは、慎重に動きながらオーンのレベリングとケイトリンの装備を揃えることに注力します。

ドラゴンを渡し視界の確保を最低限に抑え、それでもバロンナッシャーだけは渡せないと少しだけCGAが前のめった瞬間、V3が仕掛けました。

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V3はバロンを触ることでCGAを釣りこんでやろうと一計を案じます。そして様子を見に動いたCGAに対して、草むらからAce選手のレネクトンが飛び出します!

捕まえたのは、チームにシールドを付与しCCでケイトリンを守るSupportのラックスです。しかしフラッシュまで使って落とすにはいささかもったいなかったか、真っ先にラックスを落とすことには成功したもののArt選手のケイトリンがバックラインから火力を出し続け、奥に入ることのできないV3は追い返される形に。

すんでの所でviviD選手が使った「丸呑み」によって、なんとかYutoriMoyashi選手を生き残らせることには成功したものの、とても戦える体力ではなく、残されたBaby選手のセジュアニでバロンスティール(トドメを刺し、バロンバフを横取りすること)を狙うことになります。

しかしここからがCGAの見事なところ。しっかりとBaby選手をゾーニングしながらバロンの体力を削り、1900程度のところからバロンへの攻撃をストップ。限界まで粘ります。そしてBaby選手がフラッシュインしてスマイトを打った瞬間に残ったバロンのヘルスは約90!

わずかにタイミングを読み違え、惜しくもバロンスティールに失敗してしまったV3ですが、ここはCGAの手腕を称えるべきでしょう。

ところがその後、CGAがタワー下まで詰め切る前にAce選手がTopレーンをプッシュしてバックドア(相手が別の場所に集まっている隙にタワーやインヒビターを狙うこと)を行いインヒビタータワーを奪うなど、V3は強硬策を敢行。これに対してCGAは対応を迫られ、このバロンバフの時間、3分30秒でとれたオブジェクトはそこまで多くありませんでした。試合はさらに次のバロンまでもつれ込みます。

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勝負が決定的になってしまったのがこのシーンです。スケーリングの幅が広い――つまり、装備を揃えることによって性能が大きく上がるケイトリンとブラッドミアを擁するCGAは、いつでも戦闘を行える状態でバロン周辺で待ち構えます。どこに彼らが潜んでいるかわからないため、V3はバロン周辺の茂みを迂回するように陣取りました。

そしてたまたま残っていたラプターにYutoriMoyashi選手が手を出し、viviD選手が彼から離れた瞬間に、Grendel選手のオーンによる「鍛冶神の呼び声」が響き渡ります。

YutoriMoyashi選手はとっさに2.5秒間無敵になれる「ゾーニャの砂時計」を使用して時間を稼ぎ、その隙にV3は集団戦の陣形を整えてLuna選手のブラッドミアにフォーカスを集めます。大きく体力を削られ、あわやというシーンで「紅血の沼(地面に広がって対象指定されなくなるスキルです)」にもぐりこんで戦闘地帯を脱出するLuna選手。アルティメットスキル「呪血の渦」の終了時効果で敵から体力を吸収してから戦線復帰し、加えてGrendel選手の「リデンプション」がCGA全体を大きく回復します。

hachamecha選手こそ倒されてしまったものの、結果としてCGAは体力を温存したまま4キルを獲得、そのままバロンを獲得して大きなリードを作り出しました。

この集団戦が決め手となり、V3はかなり厳しい状況に。もう相手が揃う前にエンゲージを仕掛けてしまうしかないと自分たちから動きますが、それを許すCGAではありません。

正面から仕掛けてきたV3を正面から返り討ちにし、1位の座を守り抜きました。

 

Week7は2日にわけての開催、見どころはV3vsDFM!

今回は一試合だけをピックアップし、戦闘をそれぞれ見返してみました。いかがでしたでしょうか。こうして見ると、プロの試合ではどの動きもドラゴンやバロンなどオブジェクトと連動していることがよくわかります。

まずとりたいオブジェクトや目指したい状況があり、それに合わせて戦闘を形作ったり避けたりするという手段をとっているんですね。

さて、こうしてCGAは1位を維持することに成功したわけですが、DFMがすぐ背後まで追い上げてきていることは彼らにとってプレッシャーでしょう。王者は焦らず騒がず腰を据えて、じっくりと優勝だけを見つめているのですから。

そしてWeek7は19日(金)と、20日(土)の2日にわけての開催です!

見どころはV3vsDFMの対決でしょう。ほとんどのチーム相手にイーブンか勝ち越しで終えているDFM相手に、2度目の勝利をおさめることはできるのでしょうか。もしもV3が勝てば順位表もまた変動し、面白いことになりそうです。

華の金曜日、ちょっとお高い晩御飯でも買ってきてLJLを眺めながら優雅な夜はいかがでしょうか。

現地で見たい方のための入り口もおいておきますね。チケットのご購入はこちらから

 

 

 

ライター:霞