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Week1:LJL 2019 Summer Splitは波乱の幕開け

2019/06/21, 17:00 - BY RIOT GAMES

LJL

Week1:LJL 2019 Summer Splitは波乱の幕開け

リーグ・オブ・レジェンドの国内プロリーグ、LJL 2019 Summer Splitが6月15日に開幕した。前期のLJL 2019 Spring Splitは、20勝1敗と驚異的な成績を残したDetonatioN FocusMe(以下DFM)が、プレーオフでも3-0で優勝を決めるなど、王者としての強さを証明するようなシーズンだった。このSummer Splitも会場は前期に引き続き、東京・渋谷にあるヨシモト∞ホールで行われる。

そんなLJLだが、オフシーズンにビッグニュースがあった。Sengoku Gaming(以下SG)に、世界大会の優勝を成し遂げた元SK Telecom T1のJungler・Blank選手と、PoohManDuコーチが加入したのだ。もちろん、世界大会の優勝を経験した選手がLJLのチームに加入するといったことは前例がない。

そういった経緯から、SGにはもちろん注目のチームなのだが、今期はDFM以外のチームがすべてスターターの変更を行っている。DFMは前期で圧倒的な強さを見せたこともあり、今期のWeek1はすべてのチームが注目チームである、と言えるだろう。それでは、Week1終了時のランキングを見ていこう。

注目すべきはDFMが1勝1敗と、Week1から黒星を付けられた点だろう。DFMに勝利したチームはCrest Gaming Act(以下CGA)だが、試合内容としてはDFMが大きく失敗したわけではなく、CGAが非常にうまく試合を決めたという印象だ。それでは、注目の試合を見ていこう。

 

開幕戦:Sengoku Gaming(SG) vs AXIZ(AXZ)

今期の開幕戦は、Blank選手とPoohManDuコーチが加入したSGと、日本人”のみ”のチームを脱却したAXIZ(以下AXZ)の試合だ。AXZに加入したJunglerのSmileは前期SGでプレイしていた選手ということもあり、彼にとっては古巣との対決になる。
それでは、この試合のドラフトを見ていこう。ピックのフェーズ1では、SGがライズとニーコ、オラフをピック。AXZはサイラスとノーチラス、レク=サイをピックしていく。SGはライズとニーコというTopもMidも可能なチャンピオンをソロレーナーとしてピックしているため、AXZとしてはレーンでカウンターを当てることが難しい。そしてピックフェーズ2では、SGがルシアンとブラウムという少数戦で強力なコンビをピックし、AXZはカリスタとゾーイをピックしていく。AXZのBotレーン、カリスタとノーチラスというコンビは、仕掛ける能力が高く、強気なチャンピオンピックだ。

構成を見ると、SGはソロレーンでは安全に育つ展開を望みつつ、相手のJunglerにプレッシャーをかけて試合をコントロールしようといったところだろう。オラフというチャンピオンは1対1が得意なチャンピオンであるが、レク=サイほどガンクが得意なチャンピオンではない。そのため、レク=サイの動きを封じることで、レーナー達に危険が及ばないようにするというわけだ。

そしてAXZは、Botレーンが強気なピックということもあり、Botから試合を作っていこう、という意思が汲み取れる。SGがライズとニーコというTopとMidどちらにも行けるチャンピオンを先にピックしたことで、ソロレーンで有利を取るのが難しいため、Botで有利を作っていこうという考えだろう。構成から見ると、SGにとっては後半に強いMidのライズを安全に育てること、AXZにとっては序盤からBotレーンで試合を作っていくことが勝利の条件になりそうだ。

 

ここぞという場面で試合を決める、LJL初戦のルーキー

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試合はSGが序盤を有利に進めていくも、AXZもバロン周辺での戦闘で勝利し、試合はイーブンな状態で終盤へともつれ込んでいく。そして34分ごろ、Lago選手のノーチラスが少し甘いポジショニングを取っていたところをSGが咎めていく。すかさずDay1選手のカリスタがRスキル「宿命の呼び声」で救出するも、SGはさらに追撃。Blank選手のオラフが斧を上手く当ててスローを付与し、AXZがいよいよ臨戦態勢に入ったところで、Donshu選手が視界の薄いサイドからエンゲージを仕掛け、ADCのDay1選手をキャッチした。

Donshu選手が行ったのはADCのキャッチだけではなく、集団戦の真ん中でエンゲージを行ったことにより、相手がダメージを出せる環境を作らせないようにしたというのが大きい。Donshu選手が扱うニーコはエンゲージやスローといったユーティリティ性能に優れたメイジチャンピオンであり、Rスキル「ポップブロッサム」がないときのダメージはそう高いものではない。そのため、AXZからすればスキルを使い切ったニーコというのは狙いたい対象ではなく、継続火力の高いライズやルシアンを倒す必要があった。だが、Donshu選手は敵と味方を分断することにより、ノーチラスとレク=サイが自分しか狙えない状況というのを作り出したのだ。

Donshu選手が分断したそのシチュエーションの中、その外にいたGariaru選手のゾーイは唯一、SGのキャリー陣に対してダメージを与えられる位置にいた。AXZにとってはそれが最後の希望だったのだが、Gariaru選手の仕掛けに対して、SGのADCのOdduGi選手はストップウォッチでダメージを回避し、集団戦の勝ちを決定づけた。

この集団戦で勝利したSGは、Taka選手のライズがRスキル「ポータルワープ」でミニオンを移動させて素早くネクサスタワーを破壊、そのまま試合を決めた。今期のSGは、Blank選手とPoohManDuコーチという世界優勝組だけでなく、ルーキーのDonshu選手にも期待が集まりそうだ。

 

DetonatioN FocusMe(DFM) vs Crest Gaming Act(CGA)

それでは、次にWeek1の最後の試合だったDFM対CGAの試合を見ていこう。前期の成績から言えば、DFMが20勝1敗で1位、CGAが15勝6敗で2位と、LJLで一番の好カードと言える試合だ。

まずはドラフトを見ていこう。DFMはピックフェーズ1でサイラス、エズリアル、カルマを選択。サイラスはTopでもMidでも使えるチャンピオンであることと、カルマはSupportでもMidでも使えるチャンピオンのため、チャンピオンをどこに起用するかというのをこの段階では見せたくない、という意図が見て取れる。

対して、CGAはセジュアニ、ユーミ、シヴィアを選択。現在の環境において、非常にピック率の高い、いわゆるOP(Over Powered、強すぎるという意)と言えるチャンピオン達だ。

その次のピックフェーズ2では、DFMがランブルとジャーヴァンⅣ、CGAがニーコとスカーナーを選択。DFMは瞬間移動スキルがないシヴィアとニーコを、ランブルとジャーヴァンⅣのコンボで倒すのが狙いだろう。この2体のチャンピオンには、ジャーヴァンⅣのRスキル「決戦場」で敵を囲んだあと、ランブルのRスキル「イコライザー」を当て続けるという強力なコンビネーションがある。瞬間移動スキルを持っていないシヴィアやニーコとしては、フラッシュがない場合、そのコンボだけで倒されてしまう可能性がある。この試合で注目すべきは、ジャーヴァンⅣとランブルのコンビネーションと、それをいかにCGAのキャリーが回避するか、という点だ。

 

カウンターを“予測”する

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試合はDFMが不利な状態が続きつつも、Yutapon選手の天才的なプレーなどで耐え凌ぎつつ終盤に入っていく。チームゴールドもほぼ同じという均衡を保っていた38分ごろ、CGAがバロンピット前へのテレポートから仕掛けていく。

それに対してDFMは、それに対して構えていた。Ramune選手がセジュアニのRスキル「グレイシャルプリズン」を奪って、敵のテレポートの完了と同時に使用し、カウンターを行う……というのが、DFMが描いていた集団戦のシナリオだ。

そしてテレポートが完了する。DFMがカウンターを狙っているということを汲み取ったCGA Luna選手のニーコは、テレポート完了後、あえて敵の方に直接向かうのではなく、ステルスで隠れつつ逆方向に走ったのだ。DFMにとって、これが大きな想定外だった。ステルスを使用して逆方向に走ったことにより、DFMはスキルが外れたという認識が少し遅れてしまった。そして、Luna選手のニーコは移動速度を活かして急旋回し、敵のフロントラインであるランブルとジャーヴァンⅣに大きなダメージを与える。DFMにとって、この2体のチャンピオンは今回の構成の要だった。

大きなダメージを受けたSteal選手のジャーヴァンⅣは、敵ADCのシヴィアにRスキル「決戦場」を使おうとするが、詠唱中に倒され、Rスキルがクールダウンに入ったうえでキャンセルされてしまう。これでもっとも怖いコンビネーションが無くなったと判れば、CGAは強気に行くことができる。ジャーヴァンⅣを一度倒してガーディアンエンジェルの効果で復活している間に、フロントラインのサイラスとランブルを倒し、最後はカルマとエズリアルを倒しきった。

5-0でエースを獲得したCGAは、そのままネクサスを破壊し試合に勝利した。カウンターを読み切ったLuna選手の動きが、DFMから獲得する貴重な1勝に繋がったと言えるだろう。

 

Week2は6月23日13時から開始。注目はCGA対SGの試合

Week2は6月23日の日曜日に開催される。注目は、Blank選手と期待の新人Donshu選手が加入したSGと、Week1でDFMを打ち負かしたCGAの試合だ。SGは前期、唯一DFMを倒したチームということもあり、“DFMを倒したチーム対決”という意味でも注目の試合になっている。

開幕初週から王者DFMが敗北するという、波乱の展開となったLJL 2019 Summer Split。今期はDFMがシーズンで苦戦し、他のチームが成長した姿を見せるのか。それとも、DFMは今期も王者の貫禄を見せつけるのか。Week2も、LJLの動向に注目だ。

試合はヨシモト∞ホールで行われる。チケットの販売ページはこちらから確認が可能だ。

 

 

 

ライター:つきひ