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「DFMはWorldsで勝てる」Yutorimoyashi&HW4NGコーチがそう語った理由

2019/09/27, 19:00 - BY RIOT GAMES

LJL WORLDS

「DFMはWorldsで勝てる」Yutorimoyashi&HW4NGコーチがそう語った理由

LJLを代表してWorldsへ挑むDetonatioN FocusMe(以下DFM)。リーグの、そしてプレーオフの戦いは彼らが現在日本で一番強いチームであることを証明するのに十分なものでした。

では、世界における彼らの立ち位置はどういったものなのか。当事者を除いて、その疑問に対する一番正確な答えを持っているのはやはりFinalsをDFMと戦ったV3 Esports(以下V3)でしょう。

DFMと戦うときの難しさはどこにあるのか、世界のチームは実際どれほど強いのか、そしてLJLを代表してドイツへ向かうDFMに期待していることは何なのか。

V3のコーチのHW4NGさんと、YutorimoyashiさんにFinals、そしてWorldsについて話してもらいました。

 

結局、DFMってどんなチーム?

――シーズンおつかれさまでした。

HW4NG&Yutorimoyashi「ありがとうございます!」

 

――今日はWorlds前ということで、DFMってどういうチームなのかというのを対戦相手の視線から教えてほしいなと思っていて、手がかりはFinalsになるのかなと。ちょっとまだ思い出したくなかったりするかもしれませんが……。

Yutorimoyashi「ぜんぜん大丈夫です。今のメンバーで4か月半練習してきたものは出せたと思うので」

HW4NG「僕はもうちょっとやり方があったなと思ってる部分もあるんですけど、ちゃんと準備したものを選手たちが出してくれたので結果には納得してます」

 

――ありがとうございます。では率直に、DFMと戦う時にV3はどんなことを警戒していたんでしょう。

Yutorimoyashi「DFMがLJLでダントツにうまいのは、オブジェクトの駆け引き。よくあるシーンだと、MIDレーンのファーストタワーが両方なくてドラゴンとバロン(ナッシャー)がある、みたいなときの駆け引きがうまい」

 

――MIDレーンを押し込んでどちらかへ行く、みたいな?

Yutorimoyashi「そうですね、どっちのチームもそれがやりたいんです。でもサイドレーンとか視界の状況で優先順位は細かく違って、DFMは5人でそれを共有して実行するのが上手くて速い。LJLのほかのチームとは一段レベルが違うことを仕掛けてくるし、V3もその駆け引きは正直まだできてないです」

HW4NG「あれほんと上手いよね。Eviさんのナーとかも対策してたのに、個人技もあるけどチームとしてナーを活かすのがうまい。ちゃんと準備したのに上回られたのは結構悔しかった」

 

5人全員『GO』のボタンだけ持っているのがV3流

――強い部分が見えたら、真似したり封じたりはできないんですか?

HW4NG「コミュニケーションのスムーズさと、あとは経験。なんとなくは真似できても、やっぱりDFMの精度に追いつくには時間がかかると思います。V3が今の体制になったのは夏からで、DFMはほとんどのメンバーが1年以上同じチームでやってますから」

Yutorimoyashi「あと、『こういう場面でDFMではこうする』っていう積み重ねなので、V3にはV3の判断があるんですよ」

 

――チームによって意思決定が違うんですね。V3とDFMだと、どんな違いがあるんですか。

Yutorimoyashi「DFMはかなり状況を緻密に組み立てるチームだけど、V3は誰かが行けるって判断したら全員で全力でそれに合わせます。5人が『GO』のボタンを持ってて、『STOP』は誰も持ってない感じ(笑)」

HW4NG「うん、うちはそういうチームだよね」

 

――面白いです(笑)。でもコーチ的にそれは心配じゃないんですか?

HW4NG「真面目な話としては、それがV3が勝つために選んだスタイルなんですよ。序盤から積極的にファイトして、有利を作って一気にスノーボールするのがうちの戦い方」

 

――たしかにLJLのどのチームと比べても、V3は序盤を重視したゲームプランの印象が強いです。

HW4NG「DFMと戦うときは特にそうですね。選手の力では負けてないと思うんですけど、終盤の駆け引きとか集団戦になるとやっぱりDFMの練度は高くて、勝てる可能性が下がる。それならBabyがどんどん仕掛けたいタイプだし、5人全員がキャリーできる選手だと僕は信じてるので、誰かがGOって言ったら全力でGOです」

 

――逆に言えば、それぐらいDFMの完成度を評価してるわけですね。

Yutorimoyashi「LJLチームがハイマーディンガー(以下ハイマー)をバンするのも、大体同じ理由だと思います」

 

MIDとJungleのラインが大事

――どういうことでしょう?

HW4NG「チームの完成度としてDFMを上回るのが難しいので、MIDを押し込まれちゃうと付け入るスキすら無くなっちゃうんですよ。ハイマー対策はシンプルで、序盤に1対1で倒すか、中盤以降にハイマーより強くなるチャンピオンでスケールで上回るか。ただ、それを実行しきるにはチームの総合力がDFMと互角以上でないと難しい」

Yutorimoyashi「ハイマーと当たる機会がないから、練習もできないですしね。ジグスはスクリム相手でもそこそこいるけど、ハイマーは本当にいないから」

 

――DFMがFinalsの後にぽろっと言ってましたが、V3も海外のチームとスクリムすることは多いんですか?

HW4NG「むしろ練習相手は大体海外のチームです。Worldsに出るチームのいくつかとは日常的にスクリムをやっているので、彼らの試合は楽しみにしてます」

 

――おお、そうなんですね。普段練習でやってる感覚から逆算して、DFMの世界での立ち位置ってどういう印象なんでしょう。

HW4NG「DFMより下のチームは結構あると思います。プール3ではDFMが一番強いかも」

Yutorimoyashi「プール2のラテンアメリカも勝てる相手だと思います。グループを抜けたらノックアウトステージで当たるチームでも、韓国のDAMWON Gamingは厳しそうだけど、北米のClutch Gamingは可能性ありそう」

 

――同格、またはそれ以上のチームも出てくる中で、DFMが勝ち上がるには特に誰のパフォーマンスが重要ですか?

Yutorimoyashi「メタ的に言えばやっぱりMIDとJungle、CerosさんとStealさんのところで主導権が取れるかどうかでかなり展開は変わりそうですよね」

HW4NG「Finalsでもかなりやられましたけど、Gaengがチームのアグレッシブさを支えてるので注目してます。moyashiが言ったようにMIDとJungleのラインが大事なのも確かなので、コーチがバンピックで2人に勝てるマッチアップを渡せると大きいですね」

 

――確かに、コーチの仕事も大きそうです。

HW4NG「DFMはフレックスピックがサイラスくらいなので、Worldsの前にひとつかふたつフレックスピックを用意できるとバンピックはやりやすくなると思ってます」

Yutorimoyashi「うちはフレックスしかないぐらいの勢いだったからね(笑)」

 

日本のLoLシーンのために勝ってほしい

――では最後に、Worldsで楽しみにしてることを教えてください。

Yutorimoyashi「中国のチームは序盤からめちゃくちゃファイトして見てて楽しいんですよね。EUが知力で戦ってるとしたら、中国はとにかく武力! みたいな(笑)。あとはとにかくDFMに勝って欲しいです。それが日本のLoLシーンにとってプラスになるし、僕らのモチベーションにもなりますから」

HW4NG「中国と韓国の対決が気になりますね。普通に考えたら中国が強いと思うんですけど、僕は韓国人なのでやっぱり韓国のチームも応援してます。DFMには勝ってほしいけど、自分たちが出て勝ちたかったなぁって悔しい気持ちにもなるかも(笑)。でもやっぱり、LJLのために勝ってほしいですね」

 

DFMと世界の距離は縮まっているのか――。

運命のWorldsでその答えが出ることを、ライバルチームもまた楽しみにしていました。そして彼らの肌感覚は「行ける」というもの。

DFMを倒すべく研究を重ね、実際に戦ったからこそわかるその厄介さが、ここからは頼もしさに変わるのです。

それにしても毎度のことながら、敵としてずっと戦っている選手同士、チーム同士が感じている連帯感の強さに驚きます。HW4NGさんとYutorimoyashiさんがDFMのことを話す様子は完全に、好敵手と書いて「とも」と読ませるノリのそれでした。

プレイインステージの組み合わせもDFMにとってかなり理想に近い形となり、10月2日から始まるWorldsがLJLにとって記念すべき大会になる可能性はさらに高まるばかり。

皆さん、夜ふかしの準備はいいですか。

 

 

 

インタビュアー:八木葱