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LJL Summer Split Finals:Interview「DFMの強さの理由、そしてWorldsへの想い」

2019/09/19, 18:00 - BY RIOT GAMES

LJL

LJL Summer Split Finals:Interview「DFMの強さの理由、そしてWorldsへの想い」

――DetonatioN FocusMe。

発足は2013年。日本でLoLの大会が大々的に開かれるようになると同時に大会に参加し始め、常に上位の戦績をキープ。

まだeSportsという言葉が普及していなかったころから日本のeSportsシーンにて存在感を示し続け、昨年のSummer Splitより数えてLJL三連覇を達成した。積み重ねてきた歴史と実力に裏打ちされ、名実ともに王者の名を冠するにふさわしいチームである。

今回はそんなDetonatioN FocusMe(以下DFM)のコーチと選手たちにFinalsで優勝が決定した直後に行われたインタビューの模様をお伝えしよう。彼らが何を考え、どう感じながらLoLをプレーしているのかの一端でも伝われば幸いである。

 

LJL2019 Summer Splitを終えて

――LJL Summer Split 2019、優勝おめでとうございます。最初の一戦こそ落としたものの残りはストレート勝ちという結果でしたが、予想どおりだったことと予想外だったことを教えてください。

Kazu「3-1というのは予想どおりの結果でした。しかし一戦目の敗北については想定していたようなものではなく、自分たちのパフォーマンスが悪すぎたのが予想外でした。そこからとりこぼすことなく勝利できたのは、やはり修正力が活きたかなと思っています」

Evi「予想どおりだったのは相手のピックですね。予想外なのは実践と練習だと動きがどうしても違って、Finalsの舞台にきて普段どおりの動きができなかったことです」

Steal「自分もEviと一緒かな」

Ceros「ほんとに一戦目の自分たちのヤバさは予想外で、でも修正できるという自信があったので、そこまで含めて3-1という結果で勝てたのかなと感じます」

Yutapon「みんな言ってるけど一戦目のひどさはほんとに予想外でした。そこから修正できてよかったなと」

Gaeng「同じく一戦目で『自分たちのプレーがひどすぎて』負けるというのは予想外でしたが、チームが練習どおりやれば勝てるというのはわかっていました」

Ramune「僕は今回試合に出ていないんですけど、普段練習を見ていてできていたことが本番でできなくなったのは、やっぱり意外に感じました」

――今年に入ってLJLは、大会のシステムが大きく変わりました。特にBo1(1本先取)になったことについて、去年までのBo3(2本先取)と比べてよくなった点と辛くなった点をうかがいたいです。

Evi「すごいいい質問ですね(笑)。Bo1とBo3という違いはほんとに大きくて、Bo1だと一回限りの奇策、奇襲がすごく有効に活用されてしまう。これまではBo3で一戦ごとの修正力を試されてきたので、使う力がぜんぜん変わったなと思います。Bo1はその場その場で変えていかないといけない。ただBo1はジャイアントキリングが起こりやすいから、試合を観戦する側から見たら面白いシーズンになったんじゃないかなと思います。まぁ自分たちとしてはBo3のほうがいいんですけど、仕方ないですね」

Ceros「Bo1はワンミスで『この試合は負け!』となってしまうので、シーズン通して1位を狙う僕らとしては辛い戦いだったなと。常に相手の奇策、奇襲を警戒しなければいけない立場にも立たされましたし。そのかわり、負けるかもしれないという緊張感をシーズン通して持てたという面では、いい変更だったなと思います」

Yutapon「僕らはシーズン通して無敗で優勝したこともありました。だから負けないようにって気負うところがあるかなと思ったんですけど、しょせんリーグ戦だから、1戦2戦落としたところで、あんまり変わらないなと。むしろ負けたことで緊張感が出てくるので、間延びせずにプレーできたかなと思います」

 

――MSIの際には「チャレンジしていきたい」というようなことを言っていましたが、DFMが今年チャレンジしたことを伺いたいです。Kazuコーチにはチーム的なことを、Ceros選手には個人的な話を聞きたいです。

Kazu「6人体制になったこともありますが、チームの戦術面では『MidとJunglerを使ったライン』の強化にチャレンジしていました。DFMはよくTopレーンとBotレーンが強いと言われますが、Midレーンを使ったラインでも戦えるように普段から練習に取り入れていました」

Ceros「先に言われちゃったんですけど、DFMは今までMidレーン周辺で戦うことができなかったんです。今シーズンからはどのラインからも戦えるようにしようということで、Finalsでは(エコーをMidレーンでピックするような)そのひとつの成果を見せられたかなと思います」

 

Worldsと日本のeSportsシーンに向ける想い

――Kazuコーチにはこの一年で国内無敗が守られた感想と、挑戦者としてWorldsへ向かう意気込みみたいなものはありますか?

Kazu「感想についてですが、素直に嬉しいです。その場その場の試合で最善を尽くしてきたので。世界戦については、プレイインステージでどのチームと戦うのかもまだわからないのでなんとも言えないですが、しっかり休息をとってから準備していきたいです。LJLでのBo1経験も活かせると思いますし、今のメタには自信があるので勝っていきたいですね」

――日本のeSportsシーンは、まだまだこれから発展していく最中です。みなさんはある意味シーンを牽引していく存在だと思うのですが、世界大会に対してそういった面からの想いみたいなものはあるのでしょうか。

Kazu「日本にとって国際大会で勝つことは悲願でもあると思うので、なにがなんでもこのWorldsで勝つぞいう気持ちを持って取り組んでいます」

Ceros「僕らが国際大会で勝つことそのものが、eSportsシーンへの貢献になると思っています。DFMは世界的に見ても高いレベルにあるという自信があるので、どんどん世界に出てこれまでよりもよい成績を出して、そうすることで間接的に日本のeSportsシーンに貢献していきたいと考えています」

Gaeng「国際大会でうまくやる自信も、チームメイトとうまく戦う自信もあります。自分は韓国人ですが、日本のチームに所属して日本の方といっしょにプレーするようになって、日本のeSportsシーンに自分が寄与できたら嬉しいなと考えるようになりました」

――これから世界に出ていわゆる「格上」と戦うことに向けて、これまで受けて立つ戦いだった国内とは取り組み方を変えたりというのはありますか?

Kazu「世界全体で見ると、(パッチやメタのチャンピオンによって)とるべき戦略がどんどん変わっていきます。ですが今回V3 Esports(以下V3)と戦うにあたって練習に付き合ってくれたワイルドカードチームと練習試合をしていても、とくに意識して練習を変えなくてもいいと感じたというか……自分たちがやるべきことをしっかりやればいい、という風に納得しているので、何をすべきか考えてそれをやることを徹底しようと思います」

Steal「僕たちがやるべきことをきちんとできたら負ける気がしない、というくらい自信があるので、これまでやってきたことを引き続きやると思います」

Yutapon「自分からは個人的な話なんですけど、格上とか格下とか気にせずいつもどおりやりたいなと。格上だーってリキんだりするよりは、力を抜いて普段と同じプレーをできるほうがいいなと思うので、そうするつもりです」

――ちなみに世界大会で戦ってみたいチームと選手はみなさんいらっしゃるんでしょうか。

Evi「僕はGAM Esports(ベトナム、元GIGABYTE Marines)ですね。よく練習試合をしているんですが、けっこう勝ったり負けたりというか、こっちが5回連続で勝ったら向こうが5回連続で勝つみたいな感じで……『本番』の試合でどっちが上なのかっていうのをZeros(Topレーナー)に見せたいなと思いますね」

Steal「僕もGAM Esportsで、練習じゃなく本番で戦ってみたい相手です」

Ceros「どこと戦いたいというよりは、今まで戦ったことのないチームと当たったときにパフォーマンスを出していきたいという気持ちがあります。たとえば今回の予選では韓国のチームと当たる可能性もあって、そういうところが楽しみですね」

Yutapon「DAMWON Gaming(韓国)のNuclear選手(ADC)は、前のチームにいた時からめちゃくちゃうまいなって尊敬している選手なので、彼と戦いたいなと思っています」

Gaeng「僕はブラジルのFlamengo eSportsと戦いたいです! あの、理由は特にないんですけど……なんとなくブラジルには勝ちたいという気持ちがあります(笑)」

Ramune「自分はいつも(みんなが戦っているのを)見ているので、GAM Esportsと戦ってみたいですね」

――みなさんはDFMがどんなチームだと感じていますか? ほかのチームとの違いや、DFMにはこういうものがあるから勝てたんだと感じているところを教えてください。

Evi「DFMは一言でいうなら、自由! MidやADCのピックを見るとわかりやすいかもしれませんが、Finalsでいうと今メタでないノクターンがJungleに出てきたり、僕もナー、ナー、ナーって感じでピックしていましたし。メタではなく、自分たちが強いと思ったものをやれるのがチームの強みかなと思っています」

Steal「実際DFMは自由にやりたいことをやっていて、それが自然に強みになっていると思います。これで自分たちは勝てたんだし、このやり方があっているチームなんだと感じます」

Ceros「僕が思うのは、オーナーがすごく僕らのことを気にかけて、かわいがってくれているってことです。選手のためにいろんなことをしてくれて用意もしてくれて、のびのびとそういう環境の中でやれるから伸びるのかなと。あとチームメイトとの仲がいいので、お互いの意見を尊重しつつやりたいことをやれる雰囲気がいいところだと思います」

Yutapon「組織としてのよさがDFMにはあります。オーナー、コーチ、マネージャー、みんな僕たちのために環境を作ってくれる。そうしてくれているのを見ると、やっぱり僕たちも応えなくちゃってやる気が出るし、感謝しながらプレーできています」

Gaeng「自分も最初のふたりと同じなんですが、チームが自由なのがいいなと。ただ『自由だからいい』というのではなく、何をするかわからないチームであることが強みにもなっています。それから困ったことがあるとすぐにみんなが面倒を見てくれるので、たくさん助けてもらっています」

Ramune「みんな固定概念みたいなものがなくて、自分が強いと思っているチャンピオンをピックして戦っていけるのがDFMらしさなのかなと思います」

 

彼らだけのものではない強さ

質問への答えを聞いていて感じたのは、他者への尊敬と少しばかりの茶目っ気だ。

自分たちが強いことを承知した上で、それにおごらず「支えてくれている人たちがいること」に目を向け、自分たちが貢献できることを考える。

彼らの強さの裏には、自分たちの強さだけを求めるのではなくその強さでなにができるかを考える姿勢があるのだろう。

特にCeros選手とYutapon選手はチーム発足当初からのメンバーであり、最初期から現在までDFMに所属し続けているからか、帰属意識が高いように感じられた。ふたりの言葉から感じとれるのは、DFMという組織全体への温かい信頼だ。

国際大会での活躍は日本の悲願であるという言葉がインタビューで飛び出したが、彼ら自身の願いでもあることは疑いない事実だ。

今年のWorldsに向けて歩む彼らを、思わず応援したくなる姿を見ることができた。

Worldsのプレイインステージの対戦相手を決める、重要な組み合わせ抽選会は2019年9月23日23時から放送される。Worldsは、ここから始まるのだ。

※記事初出時、組み合わせ抽選会の日程を誤って掲載しておりました。お詫びして訂正いたします。

 

 

ライター:霞