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2017 Spring - Round 6 & 7 Preview

2017/03/03, 18:00 - BY RIOT GAMES

LJL

2017 Spring - Round 6 & 7 Preview

ごきげんよう、諸君。

ついに3月。厳しい寒さも和らぐかと思いきや、ここ最近は寒風吹きすさび冬の勢いが衰えぬ毎日だ。冬が「まだまだやれるぜ」と叫んでいるのが聞こえる。

LJLはRound5を終え、いよいよ後半戦。さらに今週はRound6と7が土日連続で行われるというちょっとしたお祭りだ。2日連続フルタイムでの試合となるため、選手たちは週末へ向けて気合をいれていることだろう。

さて、白熱必至の週末を前に、ここらでひとつそれぞれのチームの戦いを振り返ってみるのはどうだろうか。特にRound6からは対戦カードが2周目に入り、各チームこれまでに戦ったことのある相手と戦うことになる。これまでの変化を振り返っておくのは、私たちにとっても有意義なことに間違いなかろう。
 

DetonatioN FocusMe

今シーズンも倦まず弛まず色褪せることなくトップであり続ける"王者"。その活躍は聞こえ高く、LoLをプレイしている日本人で名を知らぬ者はいないのではないかと思われるほどの知名度である。LJL開始当初からリーグに参加し続けている古参チームで、常に安定したパフォーマンスを発揮するのが売りだった。

しかし今シーズンは今までとは勝手が違い、わずかだがチームワークが乱れるシーンが散見される。これまで中心となってゲームメイクをしていた Catch選手の脱退によって、先導がいなくなってしまったDFMは、ゲームメイクに迷っているようだ。プレイヤーたちも「今の完成度は低い」「成長曲線でいえば一番低い部分」と、自分たちの現状を厳しく評価していた。

そしてそれを重い言葉でまっすぐ語ってくれたのがviviD選手だ。詳しくはこちらの記事を見てほしい。彼はインタビューの中で「練習してきたのにチームとしてやってはいけないミスがたくさん出てしまいました。勝てたのは嬉しいけれど、今日は実力をしっかり発揮できたかと言われたら、全然ダメだったなと思います」と語っている。

今シーズンから行われているPaz選手とShrimp選手というJungler 2人体制も、チームとしての迷いの表れだろうか。それぞれにいいところと課題とがあり、チームに馴染ませ組み込むための練習をしている最中のようだ。ここのところShrimp選手が登場することが多かったが、今週は久々にPaz選手の登場だ。

Ceros選手は自分たちについて、「今のDFMはスタートラインが低くて成長率が高い。そういったことを感じていて、練習すればするほど俺たちどんどんうまくなるなって手ごたえがずーっとあります。だから逆に、このチームどうなるのかな、どこまで成長していけるのかなって期待があります」と現状を厳しく見ながらも成長の実感を得ている。敗北を経て本気になった"王者"が、後半戦どうなっていくのか空恐ろしいほどだ。

さてそんな後半戦、Round6は因縁の相手RPGである。そして Round7はUSGと、2日連続で2位と3位との連戦だ。DFMに勝つことができれば上位を引きずり落としつつ自分たちの順位を上げることができるのだから、特にこの上位2チームは目の色を変えて試合に臨むことだろう。

RPGはMidのRamune選手の目覚ましい成長により前回のように一筋縄にはいかないだろう。USGはチーム全体の能力の底上げと仕掛けてくるバンピックで油断ならない存在だ。DFMの成長曲線がこの2チームを上回ることができるところまできているのか、2日間の中でもっとも注目したい試合である。
 

Rampage

RPGはTop、Mid、ADCと、かなり大きなメンバーチェンジを行った。まずEvi選手。RPGに参加したきっかけは「去年IWCAでバルセロナに行った時に、TussleとDaraが一緒だったんですよ。それで同じチームでプレーして、本当にうまいな、この2人と一緒ならもっと上に行けるかもしれないな、って思ったのが最初のきっかけです」だそうだ。プロ同士、チームとしてプレイする機会を得て、感じるものがあったのだろう。そして「上に行けるかも」という予感はLJLを戦う中で確信になっているに違いない。なにしろ以前のRPGとはまったく違う試合の展開速度でRound2以来負けなしなのだから。

そしてMid、Ramune選手。初戦に負けたあと「絶対強くなります、強くなりたいです」と語ったという彼は、その言葉通り次の試合から人が変わった。とにかく前へ、前へ。足りない経験を戦意と決意で補って戦う彼は、平均キルランキングの5位に並ぶまでになった。並み居る猛者を抜いてランクイン、これは快挙である。

そして最後はRPGのムードメイカーであり、太陽のような笑顔が印象的なYutoriMoyashi選手だ。彼は自分のプレイだけでなく「自分がチームのために何ができるか」まで常に考える頼れる兄貴分であり、RPGの大躍進の立役者である。配信の際に垣間見えるRPGのハイタッチや手を握る儀式(?)は彼の発案らしい。チームメイトが楽しく前を向いてプレイできるよう提案したそうだ。そしてプレイ内容。このSpring Splitが始まって以来KDAランキングで堂々の1位を獲得し続けている。以前所属していた7h時代も重要な場面で活躍しているシーンが見られていたが、新たな仲間を得てそれが開花したようだ。

もともと安定した活躍を見せていたTussle選手とDara選手にこの 3人が加わったことにより、RPGは目を見張る進化を迎えた。去年までは平均試合時間がどのチームよりも長かった"あの" RPGが30分前後のショートゲームで相手を下すようになったことだ。

「前のRPGはもういない」

プレイからそんなメッセージが窺える。そしてRound6で彼らは、開幕戦で敗北を喫したDFMと再戦することになる。特にRamune選手にとっては初の公式戦にして初の敗北という苦い思い出を払拭するチャンスだ。ここで勝って悪いイメージを拭い去りたい。それだけに力が入っているところだろう。

 

Unsold Stuff Gaming

2016年のSpring Splitから参加してきたこのチームは「売れ残り」と呼ぶには豪華すぎるメンバーで話題になった。昨年のリーグでは奇策を弄するも試合を決めきれないシーンが多かったが、1年間の戦いを経て地力を磨き、策を弄せば一級品、まっすぐぶつかれば戦いごたえのあるチームに成長した。

Haretti選手とEnty選手のBotコンビはLJL参加歴も長く安定しており、apaMEN選手もTopレーナーとして申し分なし。そこに今季からNeo選手とREMIND選手という韓国人選手が加わって、さらに盤石の体制である。

USGは着実に力をつけている。以前はClockday選手とapaMEN選手を中心に試合を運んでいたが、JungleにNeo選手がやってきたことにより彼を起点としてゲームが動いていくようになった。さらにNeo選手本人がインタビューでも答えていたが、彼は動き回るときにREMIND選手をよく呼び込む。それによってUSGと戦うチームはJunglerとMidの動きに警戒せざるを得なくなり、それにより縮こまれば、今度はapaMEN選手やHaretti選手が大暴れするわけだ。

彼らの戦いを見ていて感じるのは、「隙を突くのがうまい」という印象である。LoLはその性質上どこかに人数を割けば反対側が手薄になる。USGは相手が人数を割いてきた場所で対応するか否かを判断し、手薄になっている反対側でアクションを起こすまでが早い。そのため彼らと対戦するチームは容易に有利をとらせてもらえないのである。

彼らにとってこの2日間の山場は、やはりDFMとの対戦だろう。前回のDFMとの対戦は惜しくも敗れてしまったが、その内容は非常に重厚で見応えのあるものだった。今のところ全戦全勝しているDFMだが、もっとも苦しい試合だったのではないだろうか。しかしUSGからすれば、それだけ善戦したにも関わらず勝利できなかったのは悔しい思い出になっているに違いない。対DFM戦でお得意の奇策を披露するのか、真っ向からのぶつかり合いが見れるのか、楽しみである。
 

7th heaven

7hはEvi選手とYutoriMoyashi選手の抜けた穴が大きく、前半はその穴を埋めつつどう戦っていくのかというチームとしての形の模索に時間を費やしていた。そのためか前半は戦績がふるわず、今のところ1勝4敗という結果に終わっている。

大きな変化としては、Round3からTopにRokenia選手、ADCにNaeMisa選手を起用するようになったことだろうか。すべてにおいてトップクラスの実力を持つRokenia選手を中盤からゲームに影響を与えることのできるTopに置き、彼を中心にゲームを動かそうという狙いだ。また彼が信頼しているというShinmori選手も要所でいい働きをしているため、この2人がゲームを動かしていける展開になると7hの勝率はぐっと上がる。しかし今週はSatoRy選手をTopに戻し、Rokenia選手はADCだ。

今後気になるのは、ロール変更やメンバー変更を繰り返したことでまだ安定していないであろうチームワークをどれだけ早く立て直せるかだ。LoLのプロシーンでものを言うのはチームワークであり、たとえ個人技に秀でた選手だとしても相手がチームとしてうまく機能していれば相殺されてしまう。もちろんチームワークを超えるほどの個人技というものもあるが、個を輝かせるにはやはりチームワークが必要だろう。7hは各ロールを安定させ、連携を磨いている最中に違いない。

そんな彼らが今週戦うことになるのはUSGとSZだ。上位チームのUSGとの対戦には不安が残るかもしれないが、彼らを含めた4チームが1勝もできていないDFMから今シーズンで唯一 1ゲームもぎ取ったのは、実は7hだったりする。Round3、Rokenia選手がTopにロールチェンジした直後のことだった。残念ながら試合には負けてしまったが、思わぬ下剋上に手をたたいたファンもいたに違いない。

今はRound3からさらに練習を重ね、新しいチームの戦い方を形にしてきている。彼らにとっては後半戦のこれからが本番かもしれない。
 

Rascal Jester

初戦を勝利でかざったRJだが、その後の戦績は芳しくない。連戦連敗、結局Round5までで4連敗し、今ひとつ波に乗ることができないでいる。

原因としては、やはりチームとしての未熟さがあげられるだろうか。RJはMidのalleycat選手以外に公式戦経験者がおらず、他のメンバーは経験を積み重ねている最中だ。またそのalleycat選手も開幕戦でのインタビューで「最初の5戦は落とすだろうという話もしていた」と答えており、敗北覚悟で試合に臨み自分たちの課題点を洗い出して修正している。

どんな人間も初めから成功することは難しい。失敗や敗北を経験して、そこから自分に足りないことを学び、それを補って再び挑戦する。その繰り返しこそが人間を前に進ませる。かの発明王トーマス・エジソン風に言えば「この世に誤りはなく、ただ学びがあるだけ」というわけである。

しかしこれから後半戦、特にRound6は初戦で勝利したSZだ。自分たちの成長速度がSZに負けていないことを示すためにも、是が非でも勝ちたい試合だろう。前半戦は落とす覚悟で雌伏の時を過ごした。RJがここから反撃のゴングを鳴らしてくれることを期待したい。
 

SCARZ

SZはChallenger Series時代に猛威をふるっていたSearch選手の帰還、そしてかつてDFMのJunglerを務めていたDaydream選手の参加と、新プレイヤーによる大幅なチーム強化があった。にも関わらず、成績は1勝4敗。個人技は申し分ないはず、それならばその原因はどこにあるのだろうか。

考えられるのは、ローテーションで後れを取り視界のコントロールがままならないことであろうか。それとも集団戦の展開の仕方? 課題は山積みになっているようである。以前Search選手もインタビューで、自分たちはチームとしての動きがまだ甘いと語っていた。課題がわかっていても、一線で使えるレベルにまで磨き上げるのは難しいというのがよくわかる。

Round5ではKazu選手をTopに起用し、SupportにAir選手という新たな選手を投入してきたが、これもうまくはまらずUSG相手に敗北。チームの形をどうするかいまだ決めかねているような印象を受ける。

今のところ7h、RJ、SZは同じスコアで横並びだ。ある意味珍しい状況だが、いつまでも横並びは続かないだろう。特にSZが今週戦うのはRJと7hの両チームであるため、ここで順位が分かれる可能性はかなり大きい。

「このメンバーで決勝戦に行きたいという気持ちはありますが、現実を見たら正直Promotion Series行きの可能性も覚悟はしています(苦笑)。最悪の場合を考えておけば、問題に直面したときに耐えられると思うので。今はたとえ負けて悔しい思いをしたとしても、それをバネに成長していつか勝ってやろうと思っています。でも、簡単に負ける気はもちろんないですよ!」

これはSearch選手の残したコメントだ。負けを覚悟し、背水の陣で戦う。口で言うのは簡単だが、当人たちにとっては並々ならぬ覚悟と口惜しさを背負っての発言だろう。簡単に負ける気はない、できることなら勝利を。そんなひりつくような思いが伝わってくる。同じ順位のチームとの戦いが続くだけに、負けられないという想いも強まっていることだろう。
 

2日連続 3試合、今週末はお祭りだ!

というわけで、これまでの各チームの歩みを振り返ってみた。インタビューが行われるようになって選手たちの素顔や戦いに対する思いを見ることができるようになり、Round5までを振り返っただけだが昨年より内容の濃いものに感じられる。

2日連続ということで、今週が終われば順位が大きく動いている可能性もある。特に1位~3位はスコアが1勝ずつしか違わないため、この3チームが出る試合は見逃せないだろう。

毎回クオリティの高い実況解説を行ってくれるeyes氏とRevol氏の喉具合も心配だが、時には4日や5日連続で早朝や深夜に海外で行われる大会を実況したりとタフな2人なので、今週も楽しませてくれることだろう。選手たちだけでなく、こちらの2人にもこっそりエールを送っておく。

3月4日(土)、3月5日(日)、両日ともに 14:00 からのスタートだ。

 

それでは諸君、今週も楽しんでくれたまえ。
 

ライター:霞