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-eyes- スーパーウィーク特集キャスター編

2017/03/08, 15:45 - BY RIOT GAMES

LJL

-eyes- スーパーウィーク特集キャスター編

eyesの目が捉える各チーム、そして世界への道

 

Round6と7を土日連続で行うスーパーウィークが終わった。

シーズン後半を迎え、各チームの仕上がり具合も見え、ランキングの順位も固まりつつあるが、このリーグの状況はあなたの予想通りだっただろうか?

試合後、筆者はLJLの実況キャスターでお馴染みのeyes氏に話を聞いた。Spring Split開幕当初、彼が見ていた未来はだいたいこんな感じだったという。

――DFMとRPGの2強がTOPを争い、USGが新体制に四苦八苦しながらもそれに続き。SZはかなり仕上げて上位に食らいついてくるだろう。一方、今年の7hは調整に苦戦しそうだし、LJL CSから昇格したばかりのRJはさらに厳しいに違いない。

「こんなことになるなんて、まったく予想していなかったですね」と感慨深く話すと、eyes氏は机に置かれた取材用のレコーダーに視線を落とした。

リーグ設立からキャスターを務めてきた彼の目は、これまで様々なチームを見つめてきた。その目に、今年のチームはどのように映っているのだろうか。

この記事では「eyesの目」をのぞいてみようと思う。

 

1位:RPG「Round7まで終わって、優勝が見えている」

――今年の開幕戦、RPGは敗北からのスタートでした。eyesさんはシーズン序盤のRPGをどのように見てたんでしょうか?

開幕当初のRPGは仕上がってないな、という印象だったんですよ。チームとしてまだバラバラだし、狙いが定まってないというか、TussleとDaraで動かそうとして周りが合わせるというイメージで試合に臨んでたかなという印象でした。

ただ、Ramuneは開幕戦の時点で「(LJLに)通用するレベルだな」と思いましたね。あとは仕上がり次第かなと思っていて、RPGは育成が得意なチームなので、しっかり育ててくるだろうと予想していました。

――Round7を終え、そのRPGが現在1位です。現在のRPGはどうでしょう?

強いですね。前シーズンの覇者ではありましたが、そこから3人もメンバーチェンジをしたじゃないですか。それでも隙がない。Round7まで終わって、優勝が見えてますよね。

Ramuneについてもやはり育ててきましたね。「Fakerに憧れてる」というほど目標が高く、本人の負けん気の強さや性格もあるんでしょうけど。

――RPGで注目しているプレイヤーはいますか?

正直、全プレイヤー注目しているんですけど、Tussleについては個人的に注目しています。

RPGって序盤が弱い構成でも耐える動きを得意としてますよね。あれはTussleが相手のジャングルを見に行く動きをしているからこそ、実現しているんです。カメラにはあまり映らないんですけどね。

あと、気になっているのはEviです。Round5ぐらいからプレイが変わってきました。

レーンが強いプレイヤーだというのはもともと知られています。そして、MIDへロームする動きが得意だとも、自分で言っています。でも今までは本番だからセーフティーな動きが多かったんですよね。

でも最近、「失敗してもいいから本番でやってみる」というプレイをやるようになってるんです。それが上手くいってない部分もありますけど、Round6のDFM戦では上手くいきましたよね。タム・ケンチを出して、Yutaponのカミールをおさえる、ということを成し遂げた。Eviのこのプレイの変化がもっとハマれば、今後RPGの武器になるのかな、というところに注目していますね。

 

2位:DFM「ファイナル行きを逃す可能性が出てくるかもしれない」

――DFMは開幕戦を勝ち星スタートし、シーズン前半は連勝。eyesさんはどのように見ていたんでしょうか。

シーズン序盤の仕上がりは全チーム中1位でした。「ああ、今季もファイナルのステージに行くだろうな」という感じがありましたね。

開幕戦で、どのチームもできていないテレポートを活かしたBOTレーンへのダイブのセットアップが唯一できていたチームでしたし、高い仕上がりだなと思いました。

――ですが、DFMはこのスーパーウィークRound6、Round7は連敗しています。

皆さん、今強いチームはRPGとUSGだと思いますよね。では、その強い要因はなんなのか。

――なんでしょう?

(RPG、USGは)スターティングメンバーを入れ替えてないんですよ。

一方、DFMはどうかというと、JUNGLEを入れ替えている。そのぶん練習時間が少ないんですよね。だから連携面がちょっとグチャグチャになっている。序盤はたしかに有利が作れるんだけど、一番詰めなきゃいけない中盤のゲーム作りについて答えが導き出せていないかなと思いますね。

――シーズン序盤の仕上がりを見て、eyesさんはDFMのファイナル行きは確実だと予想されました。これまでの試合を見て、評価は変わりましたか?

正直このままだと、もしかするとファイナル行きを逃す可能性も出てくるかもしれません。ちょっとどうなるかわかりませんね。YutaponやCerosの個人技は素晴らしいですが、チーム力では他チームの方が強いんじゃないでしょうか。

――これから勝ち進むためにはチーム力をつけていかなくてはいけない、ということですね。

――DFMのなかで、eyesさんが注目している選手は誰でしょうか?

Yutaponです。なにをするかわからない、予測がつかないプレイヤーですね。状況判断と立ち位置がすごい。キャストしていても目が追い付かないんですよ。気がついたらそこにいる。「いつテレポート使ったの?」みたいな(笑)

 

3位:USG「チームとしてかなり完成されている」

――USGもシーズン立ち上がりは勝利からスタートしました。当初はどのようにご覧になっていましたか?

USGは今シーズンからNeoとREMINDという2つの武器を手に入れましたが、チームとしての力はどうなのかと少し疑問視はしていました。

シーズン序盤は、ジャックス、リー・シン、シンドラ、というピックを見てもわかるように、個人技でぶち壊すという作戦をとっていたんですよね。そこでごり押しする強さを見ることはできましたが、集団戦をせずに試合が終わるという感じだったので、チーム力はどうなのかとは考えていました。

そして、その状態でRound2でDFMに当たって案の定負ける、という結果でした。REMINDは1分間の平均ダメージ量が高いんですが、DFM戦ではかなり低かった。REMINDが完全に押さえ込まれたんですよ。そして集団戦に持ち込まれて他のメンバーがダメージを出せずに終わった。これが弱点だな、と思いましたね。

ウィークポイントを見ないで、ストロングポイントばかり見ているようなドラフトをしているように見えました。

――Round7を終え、現状のUSGはいかがでしょうか。

ウィークポイントを修正しましたよね。弱点を克服した。

BOTレーンに重きを置き、これまでのREMINDのレーンの強さを活かしつつもサイドレーンに影響が出るような動きを意識しはじめましたね。今のチームは、apaMENがタンクを取るとカッチリハマるかなという印象ですね。

今はチームとしてかなり完成されているものがありますよね。今までメタの影響もあってゲームに関与できていなかったEntyを中心にゲームメイクができるようになった。これまではNeoとREMINDが動かして、ふたりが潰れたらおしまいだったのが、Entyを含めた3人で動けるようになっている。さらにHarettiもダメージを出せるようになってきていますよね。

――チームとして完成してきているということですね。

そして弱点だったBOTのレーニング。これまでは、有利なマッチアップでも有利が取れず、BOTタワーを先に取られる、という状況があったんですけど、今では不利なマッチアップでも対応できるようになった。さらにそれがBOTレーンだけの強さでなく、他レーンやJUNGLEの圧力から有利を作るような戦い方ができるようになった。まだチャレンジしている構成が上手くいってない部分はありますが、ひとつの形はできあがってますね。

――そんなUSGのなかで、eyesさんの注目選手はだれでしょう?

Neo、REMINDはもちろんですが、個人的にはEntyですね。メタが彼に追いつきました。

――Entyが活躍できるメタになったということですね。

最近まで、ザイラやマルザハールというチャンピオンが強いメタで、SUPPORTがロームしてレーンを放置するとキルが取られてしまうような状況でした。もともとEntyはSUPPORTでゲームを動かせるプレイヤーだったんですけど、それができなかった。NeoやREMINDが活躍しているなか、Entyがそれに混ざれなかったんです。

それが今では混ざれている。パッチ変更で、ロームができるようになった。かつ、スレッシュの評価がうなぎ登りじゃないですか。彼がスレッシュを使うと、まあフックが当たるんですよ(笑)

Entyは集団戦のなかで結構フックを当てるんですよね。起点になれる。今後はEntyがいる位置にNeo、REMINDがいるのかなと考えています。REMINDはすでに警戒されているので、対策されると思うんですよ。そこで、Entyが動いて、相手の意表を突くプレイを見せてくれるのではないかと注目しています。

 

4位:7h「ようやく完成形が見えた」

――現在4位の7th heaven(7h)。開幕当初のチームをeyesさんはどのように見ていましたか?

グチャグチャだなあ、どうするんだろうなあ、と(笑)

昨年からメンバーを大きく変えて、まだチームとしての形を作りきれてないなかで本番が始まってしまった、というような印象でした。

――その後もロールチェンジを繰り返して、Round7でようやく今シーズン2回目の勝ち星をあげました。今の7hはどう評価されていますか?

ようやく完成形が見えたのかな、と思いましたね。

当初はTOPのSatoRyが結構厳しいかもしれないと思っていたんですよ。ただ、今週は割と良かったんですよね。

――今週Player of the Matchに選ばれたThintoN選手も、インタビューでSatoRy選手について「人が変わったように強かった」と言っていましたね。

大きな理由はパッチ7.3だと思うんですよね。SUPPORTが動いて起点になれる。TOPレーナーが集団戦に参加しやすい環境が作れるようになった。メタの変化にしっかり対応してきましたね。

――これまで試行錯誤を繰り返してきた7hが、ようやく目指すべき「完成形」を見つけた。なにかキッカケがあったのでしょうか。

Round3のDFM戦ですね。あそこで彼らは光を見たんだと思います。

――Round3で7hは敗北こそしましたが、DFMに1ゲーム勝利しましたね。あのラウンドが転機だった、と。

あの一戦で「俺たちここまでいったら強いんだ」という答えを見たと思うんですよ。じゃあ、どうやったらその答えにたどりつけるか。それを考え抜いた結果がRound7だったのかなと思います。

――目に見えてここが変わった、という部分はありますか?

とくにSavageについては大きな変化が見られました。

これまでの試合序盤のデータを見ると、彼は一試合でギャンクをする平均回数が全チームのなかで一番低かったんですよね。じゃあファームタイプなのかというと、対面のジャングラーに試合開始から15分時点のCSで負けていたり、勝っていたり……。このプレイヤーは一体どんなジャングラーなんだ? と疑問を持っていたんですよ。

まとめると「試合序盤、Savageが主導してゲームを動かせる環境」が7hに整った。それはたぶん『信頼関係』だと思いますね。

まずSavageとThintoNの距離感が良いですよね。序中盤、一番弱かった時間帯を耐えきれるようになった。Shinmoriとの関係も築きましたよね。

――上り調子の7hですが、eyesさんが今一番注目している選手は誰でしょう。

Shinmoriです。彼は今年からスターティングメンバーで、これまではずっと陰に埋もれていた存在でした。それは前任者のEstelimが強かったから。

ただ、Shinmoriはもともとメチャクチャ上手いプレイヤーで、彼は「レーンはイーブンですませる」タイプなんですね。レーンでは有利はとらない、ギャンク回避能力が非常に高い、というのが彼の特徴で、集団戦に重きを置いている。

僕が彼に注目している理由のひとつは、パッチ7.3。アサシンの評価がうなぎ登りでゼドやタロンなんかも出てきているなか、それに対して対応をどうするか、という問いにアーリという回答を用意してきた。アーリがバンされれば相手がアサシンで来るのがわかるし、バンされなければアーリで倒します、と。

そしてなにより、彼の集団戦の動きは見逃せません。

――集団戦が上手いプレイヤーだということですか?

メチャクチャ上手いですね。彼に対して、シンドラは必ずバンしなきゃいけません。

――Rokenia選手もShinmori選手を高く評価していましたね。「チームで一番信頼している」と以前のインタビューで答えていました。一方、『シンドラが上手い』という印象が強すぎるからか、コミュニティーの一部では「ワントリックポニー」(1チャンピオンが強いだけ)じゃないか、という声もあるようです。

いえ、彼は本当に上手いMIDレーナーですよ。今はチームが勝っていないからそう見えるだけで、彼はキャリーできるプレイヤーに間違いないです。

 

5位:RJ「このシーズンは戦えないと思っていました」

――Rascal Jester(RJ)については、シーズン序盤の立ち上がりをどのようにご覧になっていましたか? Challenger Series(LJL CS)から上がってきて、LJL未経験者ばかりのチームでありながら、Round1で初勝利をあげています。

苦しみながら掴んだ勝利、ですかね。

正直、このシーズンは戦えないと思っていました。LJL CSから上がってきたばかり、知らないプレイヤーばかりですし。ジャングラーがRound2からWyverNにチェンジしましたが、上手く噛み合ってないというのは明白でしたよね。

ただ、面白いアイディアを出すチームだな、というのはありましたね。

――面白いチームだけど、今シーズンは厳しいだろう、と見られていた。では、現在Round6 & 7を終えて、いかがでしょう。印象は変わりましたか?

Round5のDFM戦から片鱗を見せましたが、ゲーム展開を見るとかなりレベルが高いものがありますね。「やらなければならないこと」をチーム全体で共有できていて、それを実行する力がある。順位だけ見れば下位ですが、彼らの試合は見ていて面白いですね。

――RJの注目選手はいますか?

ええっと……、Lillebeltコーチ。

――Lillebeltさんは、もう選手じゃないですよ(笑)

はははは(笑)

注目選手については、たぶん皆さん一致するんじゃないですかね。Atyamomoです。彼のポッピーはヤバいですね。

――それは彼の個人技を評価している、ということでしょうか。

いえ、『個人技を連携に活かすことができる』というところですね。彼が集団戦に絡むと何かが起きるので目を離さないでください。

とくにポッピー&ライズ。あれはアカン……。

 

6位:SZ「チームとして噛み合ってない」

――SCARZ(SZ)は現在最下位です。シーズンが始まる前からこの結果は予想されていましたか?

今シーズン、実はSZにはすごく期待していたんですよね。昨シーズンは負けはしていたものの、後半にかけて戦術を整えてきていて、「チームとしての勝ち方」を作ろうという動きが目立っていました。チームの雰囲気も絶対良いだろうなあと見ていて、今シーズンどんなチーム作りをするんだろう、と思っていたんです。

だから、SZはランキング上位に食い込むんじゃないかと予想していましたね。

――Round6 & 7を終えて、今のSZの状況をどのようにご覧になっていますか?

彼らの答えはどこにあるのか。チームとしての方向性や武器が見えないですよね。

キャスター目線で見ると、Searchが活躍すると勝つ、潰されたら負ける、という感じになっていて。チームとして噛み合ってないような印象を受けますね。

――SZのなかで、eyesさんの注目しているプレイヤーは誰ですか?

DayDreamですね。最近はジャングラーがギャンクメタなので、彼のようなタイプは活躍していないように見えますが、危機管理能力がすごく高いプレイヤーなんですよ。相手の狙いを読んでカバーに入る動きが強い、カウンターギャンクタイプのジャングラーなんですよね。

Searchがレーンからゲームを動かせるプレイヤーで、今も踏ん張って頑張っているんですが、相手が2人、3人で押し込みにくるのでどうしても勝てない。だからレーンをセーフティーにして、DayDreamがカウンターギャンクを狙って、ゲームを動かしていくしかないんじゃないかなと思っています。

 

今年は世界を見てもいい

――本日はチームについて色々お話をお聞きしましたが、リーグとして、今シーズンはいかがでしょうか?

今シーズンは面白いですね! 何が起こるか全く読めない。

――世界に対して、日本のレベルはあがってきていますか?

LJLを好きで見ている方は一番わかってるかなと思いますけど、レベルはあがってると思いますよ。これまでは1強だったじゃないですか。今年は3強、さらには下位チームが上位チームを破るシーンがちょくちょくありますよね。今までは手も足も出なかったのに。

そして下位チーム同士の戦いでも面白い試合内容が増えてきていますね。

――最後に、LJLを見るとき、eyesさん自身が楽しみにしていることを教えてください。

Revolくんをいじること(笑)

――真面目にお願いします(笑)

一番の期待は「レベルの高い試合を見たい」ですね。

――期待通りのレベルの高い試合は見られそうですか?

今年は見られると思いますよ。Spring Splitでこれを言うのは早いかもしれないですけど、今年は世界を見てもいい。「このチームが世界で活躍するんだ」という期待感をもって見てもらってもいいんじゃないかと思いますね。それだけレベルが上がってると思いますよ。

あとは、選手の表情やインタビューが面白いので、そういったところも楽しみにしていただければと思います。

 

 

ライター:オオギ